研究課題/領域番号 |
09260201
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
藤澤 仁 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10027039)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | カルシウム / カルモデュリン / 脳 / 蛋白質燐酸化酵素 / シグナル伝達 / 細胞核 / アイソフォーム / キナーゼキナーゼカスケード |
研究概要 |
CaMキナーゼIVは神経細胞の核に局在するカルシウム/カルモデュリン依存性多機能性蛋白質燐酸化酵素であり、転写調節因子CREBを燐酸化して活性化することが報告されている。神経細胞のカルシグナリングによる転写調節はカルシウム/カルモデュリン/キナーゼ/キナーゼカスケードの制御下にあると考えられるのでこの制御機構について研究し、次のような成果を収めた。 CaMキナーゼIVは上流のCaMキナーゼキナーゼによって燐酸化されて活性化されるが、この活性発現に関与する燐酸化部位がN末端から196番目のスレオニンであることを燐酸化したCaMキナーゼIVを消化して得たペプチドの解析により明らかにした。 CaMキナーゼカスケードの上流のCaMキナーゼキナーゼにアイソフォームが存在することを明らかにし、αアイソフォームに続いてもう1つのβアイソフォームについてもラットの脳より精製し、さらにcDNAをクローニングした。アイソフォームに特異的な抗体を調製し、抗体を用いてそれぞれのアイソフォームの脳内部位分布を調べ、比較した。 CaMキナーゼキナーゼαの組み換え型酵素を用いてその性質を調べ、酵素がCaMキナーゼIVのスレオニン196とCaMキナーゼIのスレオニン177を特異的に燐酸化することを明らかにし、厳密な基質特異性をもつことを示した。 CaMキナーゼIVがカルシウム/カルモデュリンによってCaMキナーゼキナーゼ低感受性型の酵素に変換することを見出し、CaMキナーゼカスケードの新しい制御機構の可能性を示した。
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