研究課題/領域番号 |
09260210
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
崎村 建司 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40162325)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | NMDA受容体チャネル / コンディショナルジーンターゲッティング / シナプス可塑性 / 神経回路形成 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
NMDA受容体チャネルは、シナプス伝達効率の変化や、発生期におけるシナプスの構築、安定化に深く関与することが示唆されており、神経ネットワーク形成の鍵を握る分子と考えられている。我々はこれまでに、NMDA受容体チャネルの機能の多様性を決定する4種類のεサブユニットをノックアウトしたマウスを作成し解析をおこなってきた。このうち、ε2サブユニット欠損個体は、哺乳反射の消失により生後24時間以内に死亡する。このサブユニットが成体で果たす役割を解析するために、成体でのみε2サブユニットを欠失するマウスの作成を試みた。発達初期より発現し、生後その発現が減少するε4サブユニット遺伝子プロモーターを利用し、ε4サブユニットの3^1非翻訳領域にIRES(Internal Ribosome Entry Site)とε2サブユニットのcDNAをつなぎ、ε4サブユニット遺伝子座に相同組換えによってこの遺伝子を導入したマウスを作成した。この遺伝子導入マウスでは、ε4-ε2融合mRNAが野生型ε4サブユニットmRNAと同程度発現していたので、ε2サブユニット欠損マウスをかけ合わせ新生時期致死の回避をめざした。しかし、融合mRNAからのε2サブユニットの翻訳効率が低く、ε2サブユニットを欠損マウスの新生仔死を回避することはできなかった。現在、P1ファージのcre-loxPの組換え系を用いて成体でε2サブユニットをノックアウトするために、ε2サブユニット遺伝子にloxP配列を組み込んだマウスと時期特異的にcreを発現するマウスの作成を進めている。
|