研究課題/領域番号 |
09260221
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
塩坂 貞夫 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (90127233)
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研究分担者 |
加藤 啓子 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (90252684)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 神経可塑性 / セリンプロテアーゼ / 回路形成 / 結合タンパク質 / 精製 |
研究概要 |
ニューロプシンは胎生18日又は出生後1日より、辺縁系領域(中隔核、海馬錐体細胞、海馬台、扁桃体)で、そのmRNAの発現が認められる。その上、扁桃体キンドリング・長期増強などの神経可塑性関連モデル動物でそのmRNAの発現の増強が誘導されることがすでにわかっており、ニューロプシンの発現誘導が新しい回路形成に必須であることが示唆されている。そこで本研究の目的は、ニューロプシンタンパク質に結合するタンパク質及び、標的となる基質及びインヒビターを同定し、神経回路形成・発達に関わる一連のカスケードを明らかにすることである。 脳内ニューロプシンの存在を確認するために、成熟マウス(10-16週令)の大脳皮質・海馬を、0.15M NaCl緩衝液、1%TritonX-100緩衝液、0.5M NaCl緩衝液によりそれぞれ順次ホモジネートし溶解した抽出液を調製した。それぞれの抽出液中のニューロプシンの存在は、免疫沈降・イムノブロット法により確認した。0.15M NaCl緩衝液・抽出液中に28Kd・25Kdの2本のバンドを検出した。 脳内のニューロプシンが0.15M NaCl緩衝液・抽出液中に確認できたので、クロスリンカー(DSS)存在下で、リコンビナントニューロプシンと0.15M NaCl緩衝液・抽出液を氷冷下で反応させた。その後、免疫沈降・イムノブロット法により、リコンビナントニューロプシンとその結合タンパク質の複合体を検出した。65Kdと230Kdの2本の複合体を示すバンドが検出され、これら複合体は、DSS非存在下でも確認できたことから、SDS耐性の結合を示すことがわかった。現在、これら2種のリコンビナントニューロプシンと結合するタンパク質の精製を検討している。現在までの所、ResorceSと疎水クロマトグラフィーによる部分精製で総タンパク質量を0.9%まで減らすことに成功している。
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