研究課題/領域番号 |
09260227
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
佐藤 真 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (10222019)
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研究分担者 |
米田 託成 大阪市立大学, 医学部, 助手 (70271179)
前田 光代 大阪市立大学, 医学部, 講師 (40122080)
高木 宏 大阪市立大学, 医学部, 教授 (30163174)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 大脳皮質 / 皮質橋路 / 錐体路 / 側枝 / 回路形成 / 化学誘導 / クローニング / ディファレンシャル・ディスプレィ |
研究概要 |
大脳皮質より橋に投射する、いわゆる皮質橋路の形成にあたり、標的組織である橋組織(basilar pons)より(i)大脳皮質軸索側枝形成促進因子(ii)大脳皮質軸索(側枝)化学誘引因子が分泌されることが判明している。本研究では、この橋より分泌される(i),(ii)の作用を有する拡散性因子の同定を行い、本機構を分子レベルで解明することを目的とする。 通常(i),(ii)の作用はコラーゲンゲルによる3次元器官培養にて確認される。しかしながら、この方法は、多くの数の試行が難しくクローニングの際のアッセイとしては適当ではない。そこで、回路形成期の橋に発現し、明瞭な軸索側枝形成作用・化学誘引作用を示さないことが報告されている同時期の大脳皮質に発現しない(もしくは発現量の少ない)遺伝子をプライマーにRGDモチーフを導入したdifferential display法にて探索することを計画し、以下の結果を本年度は得た。 (1)differential display法を用いた検索は終了し、候補遺伝子として3クローン(♯1、♯2、♯3)を同定したが、そのうち2つ(♯1、♯2)の全長cDNAを得た。 (2)候補3クローンに対し、ノーザンブロット解析を行った。♯1は約5.6kbと9kbに二つのバンドを観察した。又、♯2、♯3ではいづれも約7kbの長さのバンドを観察した。生直後の大脳皮質と橋組織で発現を検討した結果では♯2と♯3では橋組織での発現が有意に強かったが、♯1では大脳皮質でもかなりの発現が確認された。この結果と、以前のin situ hybridization法の結果(♯1の顕著な遺伝子発現は大脳皮質においては観察されなかった)とを元に考察すると、♯1の遺伝子は大脳皮質においてびまん性に発現していることが想像された。
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