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ウシガエル卵由来レクチンの異方性温度因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09261211
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

野中 孝昌  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30242457)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード異方性温度因子 / 原子分解能 / X線結晶構造解析 / 中性子結晶構造解析 / 構造生物学 / シンクロトロン放射光 / 蛋白結晶学 / 水和
研究概要

ウシガエル(Rana catesbeiana)卵由来レクチン(RCEL)は、膵臓由来リボヌクレアーゼスーパーファミリーに属する111アミノ酸残基からなる蛋白質である。高エネルギー物理学研究所放射光実験施設(現高エネルギー加速器研究機構放射光研究施設)において、RCELの結晶からの原子分解能のX線回折データを収集し、1.14Å解能においてプログラムX-PLORを用いて立体構造の精密化を行った後、プログラムSHELXL-97を用いてさらなる精密化を行った。Bulk solvent correctionを行った上で、単位格子中の1,374個の水分子を同定した。これら同定した水分子の占める体積は溶媒の占める体積のおよそ60%に相当する。引き続き、40,197個の反射データを用い、15残基毎にブロック化(1残基の重複)して9,589のパラメータに対して完全行列最小2乗法による精密化を試みた。その結果、R-factorが0.133、free R-factorが0.194となった。R-factorは異方性温度因子の精密化を行うと0205から0.164に大きく低下し、その後は徐々に低下した。温度因子の非常に低いアミノ酸残基では、水素原子に対する電子密度分布を観測することができた。温度因子のあまり低くないアミノ酸残基であっても、主鎖とβ炭素の水素原子に対する電子密度分布が認められるものがあった。RCELにおけるこれら水素原子の電子密度分布の見え具合は、リゾチームの重水素原子に対する中性子密度分布と同程度に明瞭である。すなわち、X線結晶構造解析でも原子分解能であれば、中性子結晶構造解析と同様に水素原子の位置を同定することができるということである。したがって、水素供与体と受容体のジオメトリーからの推定によらない、厳密な水素結合の同定が可能となる。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nobuo Niimura: "Neutron Laue diffractometry with an imaging plate provides an effective data collection regime for neutron protein crsytallography." Nature Structural Biology. 4. 909-914 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] M.Nakanishi: "Switch of coenzyme specificity of mouse lung carbonyl reductase by substitution of threonine 38 with aspartic acid." Journal of Biological Chemistry. 272. 2218-2222 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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