研究課題/領域番号 |
09261213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
笹井 理生 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 助教授 (30178628)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 蛋白質フォールディング / スピングラス / エネルギーランドスケープ |
研究概要 |
蛋白質のフォールド能力は進化の歴史上でいつどのように獲得されたのであろうか?近年の理論的研究は残基間の相互作用におけるフラストレーションを極小化することがフォールド能力を持つ配列を選択するための必要条件であることを示してきた。しかし、可能な配列数は莫大で、生物の進化史的な時間の範囲内に広大な配列空間をくまなく探して最適化することは不可能であるように思われる。もし、広大な配列空間の一部だけから現存の蛋白質が選ばれてきたとしたら、それはどのような仕方によってであろうか?この問題を考えるために1)スピングラス模型、2)ランダムエネルギー模型、3)経験的ポテンシャルを用いた模型、4)格子模型を用いた次の4つの理論的アプローチを試みた。その結果、機能を持つ配列を選択するだけでフォールド能力を持つ配列が自然に選ばれる、というシナリオの妥当性が示唆された。また、機能を持つ全体構造は非常に多数存在し、その一つがゆらぎによって偶然選ばれること、選ばれた全体構造を最安定化するように配列は進化せず、機能を保持できる範囲の多数の配列の間を中立的にゆらぐこと、この2つの理由により、全配列空間の網羅的探索なしでも、実際的な時間内でフォールド能力を持つ配列が選択されうることが示された。さらに、配列空間の構造とフォールディングファネルとの相関を分析することにより、蛋白質における進化的側面と物理化学的側面の関係を明らかにしていけるのではないかと、将来の研究の可能性が予想される。
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