研究課題/領域番号 |
09263206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
依田 欣哉 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 助手 (30126916)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | CENP-A / ヌクレオソーム / モノクローン抗体 / セントロメア |
研究概要 |
ヒト細胞由来セントロメアDNA(αサテライト)及びセントロメア蛋白CENP-A,CENP-Bを用いたin vitro再構成実験によって得られた結果から我々はセントロメア特異的ヌクレオソーム構造の存在を提唱している。この構造を基礎として形成される高次構造体がセントロメア機能に関わるものと推測している。セントロメア特異生とは次の3点である。(1)セントロメア特異的ヒストンH3=CENP-Aの関与、(2)ヌクレオソーム構造のボジショニング:1ヌクレオソームユニットが1αサテライトユニット(171bp)に対応していることを示した。(3)CENP-Bboxを持つaサテライトDNAの規則性:HeLa細胞において大部分のCENP-Bboxが二回に一回規則的に繰返し出現していることを示した。我々は現在Woodcock等によって提唱されているzig-zag nucleosomal ribbon構造に注目している。このモデルにヌクレオソーム構造のポジショニングという条件を当てはめると極めて特異的な構造、しかも繰返しDNA配列を反映した規則性を持つ高次構造の成立を容易に想像する事ができる。 以上の作業仮説を実証し高次構造の規則性を検証し、さらにセントロメア機能との関わりを解析する目的で、我々はさらに大量かつ高純度のセントロメア蛋白質の精製を試みた。大腸菌を用いたタンパク質発現系を利用してCENP-Aを精製する事ができた。しかし精製されたCENP-Aは細胞由来CENP-Aとは明かにSDS-PAGEにおける移動度が異なり、翻訳後の修飾が異なることを予想させる結果であった。そこでバキュロヴィールスによる発現系を用いて真核生物の修飾基の存在するCENP-Aの発現精製を試み成功した。さらCENP-B及びCENP-Cについても同じ発現系を用いて調整する予定である。また極めて特異性の高い抗CENP-Aモノクローン抗体の作製に成功した。
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