研究課題/領域番号 |
09264217
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小林 英紀 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20150394)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 細胞周期 / M期サイクリン / サイクリンA / サイクリン依存性キナーゼ / cdc28 / 出芽酵母 |
研究概要 |
サイクリンはCdkと結合して細胞周期におけるCdkキナーゼ活性を調節する蛋白質である。細胞周期におけるM期サイクリンの機能と構造の関係を明らかにするため、XenopusサイクリンAを出芽酵母に導入して細胞周期停止を引き起こし、それを抑圧する酵母変異株(サプレッサー変異)を分離して、サイクリンAのM期特異的な機能に関るサイクリンドメインの解析と因子の同定について解析を行った。 M期サイクリンの分解ボックスとcdk結合部位サイクリンボックス間の保存領域であるN末端ヘリクッスに注目してその機能を解析した結果、N末端ヘリクッスはCdc2と弱い相互作用を示すことがわかった。サイクリンによる酵母生育阻止を抑圧するサプレッサー変異株の中から同定したcdc28変異は、サイクリンのN末端ヘリックス構造と相互作用するCdc28のC末端葉に変異部位をもち、異なるサイクリンとの選択的相補能をしめした。サイクリン-Cdk複合体はサイクリンボックスとPSTAIRE領域との強い結合で複合体を形成しているが、サイクリンN末端ヘリックスとCdkのC末端葉との弱い結合が、サイクリン-Cdkの結合特異性を決めて細胞周期の継時進行において重要な役割を果たしている可能性が示された。今後、酵母の2-ハイブリッド法とサプレッサー変異株の分離を利用して、この領域と特異的に結合する機能制御因子をクローニングし、サイクリンのN末端分解ドメインと相互作用する調節因子の遺伝子クローニングとM期サイクリンの分解に関する機能解析を行なう計画である。
|