• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

成虫休眠の脳-アラタ体による制御

研究課題

研究課題/領域番号 09265213
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪市立大学

研究代表者

沼田 英治  大阪市立大学, 理学部, 助教授 (70172749)

研究分担者 志賀 向子  大阪市立大学, 理学部, 助手 (90254383)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード成虫休眠 / アラタ体 / 神経分泌細胞 / 幼若ホルモン / 脳間部 / 脳側方部
研究概要

ルリキンバエ成虫において、休眠中の脳によるアラタ体活性の抑制が、脳内のどの細胞によって担われているかを明らかにするため、パラアルデヒド-チオニン法で染色される脳間部神経分泌細胞を除去したところ、予想に反して休眠・非休眠のいずれを誘導する条件下でもすべて卵巣発達が抑制され、アラタ体が小さくなった。ルリキンバエの脳からアラタ体へ軸索を伸ばしている神経細胞を特定するために、側心体と脳を結ぶ神経あるいはアラタ体自身にニッケルイオンを注入してバックフィルを行い、脳の部分切断を併用することにより軸索の連絡経路を詳細に検討した。側心体・アラタ体を含む後脳神経複合体へは脳間部、脳側方部および食堂下神経節の細胞群が軸索を伸ばしていた。そのうち、脳間部の細胞群は側心体まで、脳側方部の細胞群はアラタ体まで軸索を伸ばしていた。以上の結果から、おそらく脳間部の細胞群はアラタ体の分泌活性を体液経由で促進しており、休眠中のアラタ体活性は脳側方部または食道下神経節の細胞によって神経経路で抑制されていると考えられた。今後、実際にアラタ体の幼若ホルモン分泌活性を測定するとともに、休眠中のアラタ体活性を抑制している細胞を特定したい。
ホソヘリカメムシにおいて、休眠・非休眠成虫およびそれらのアラタ体を除去したものやアラタ体神経を切断したもので、クチクラの力学的伸展性を引っ張り試験機で、体内の脂質含量をクロロホルム・メタノールで抽出して測定した。休眠成虫では非休眠成虫のものよりクチクラの伸展性が小さく脂質の蓄積量が大きかった。アラタ体除去やアラタ体神経の切除は、この性質に影響を与えず、クチクラの伸展性と脂質の蓄積はアラタ体の分泌活性とは無関係であることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Matsuo,J.: "Role of the corpus allatum in the control of adult diapause in the blowfly,protophormia terraenovae" Journal of Insect Physiology. 43(3). 211-216 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Morita,A: "Role of the neuroendocrine complex in the control of adult diapause in the bean bug,Riptortus clavatus" Archives of Insect Biochemistry and Physiology. 35(3). 347-355 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi