研究課題/領域番号 |
09268211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
工藤 基 金沢大学, 医学部, 教授 (80108141)
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研究分担者 |
河野 純 金沢大学, 医学部, 助手 (80251924)
北尾 康子 金沢大学, 医学部, 助手 (00019613)
尾小山 重雄 金沢大学, 医学部, 講師 (30019575)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 聴覚中枢 / 時間処理 / ネコ / ラット / モグラ / Glycine / GABA |
研究概要 |
1)外側毛帯核の下丘投射様式を他の聴覚入力系との関連においてより詳細に探るため、ネコを用いて逆行性トレーサーを下丘の各周波数域に注入した多数例において、下丘に投射する脳幹ニューロン群の逆行標識発現パターンを多変量解析方で調べた。その結果同側の外側毛帯腹側核(VLL)は反対側の蝸牛神経核が共通の変動因子の支配を強く受け投射パターンが瀰慢性であることが示唆された。これに対して外側毛帯背側核(DLL)はまったく別の変動因子の支配を受け独自のいわばnucleotopicalな終止パターンであることがわかった。 2)時間コード処理のための神経回路に必須とされる抑制性ニューロンがGlycineとGABAのチャンネル別であるかどうか直接形態的にみるために、免疫組織化学(ネコ、ラット、モグラ)や伝達物質の高親和性取り込み法(ネコ、モグラ)をおこなった。外側毛帯核ニューロンの9割がGlycine and/of GABA陽性であることを見いだした。さらに3H-GlycineとWGA-HRPの混合物を下丘に注入しオートラジオグラフ法との組み合わせで観察すると下丘投射VLLニューロンの3割が3H-Glycineを高親和性取り込んだ二重標識ニューロンとして観察された。このことから外側毛帯核ではGlycineとGABAの両方ともが抑制性の神経伝達物質として重要な役割を担っていると思われた。 3)さらに妊娠ラットを用いて外側毛帯核ニューロンの神経発生学的検索をおこなった。3H-Thymidineを用いたオートラジオグラフ法によるものにかわって最近BrdUを用いた免疫組織化学による方法が新しい導入され、神経トレーサーや他の免疫組織化学との多重染色が技術的に可能となってきた。外側毛帯核は(ラット胎生)E14に最終分裂する均一な細胞集団であることがあきらかになった。
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