研究課題/領域番号 |
09268214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
江島 義道 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (60026143)
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研究分担者 |
竹本 篤史 京都大学, 総合人間学部, 助手 (20263056)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 輝度と色の相互作用 / 運動捕捉現象 / 知覚モジュール / 知覚統合 |
研究概要 |
視覚的物体認識は、輝度、色、運動などの知覚ジュールの与える情報を相互に関連させ、統合することによって達成されている。本研究では、このような統合過程を心理学的実験により解析した。 1 運動刺激による静止図形の捕捉事態での色の見えの解析 運動する黒色輪郭線図形を白色背景と等輝度の黄色(または青色)の静止長方形の左辺および右辺上で振動するように配置するとき、色図形の左右の境界線が、運動図形の輪郭線に捕捉されて運動して見えることがある。このような運動輪郭線による静止色図形の捕捉が生起するするときの,色の見えが何に規定されるかを明らかにした。 2 運動事態における輝度情報と色情報の統合 色コントラスト刺激と輝度コントラスト刺激を合成した刺激を運動させると、色成分と輝度成分の位相関係は物理的位相関係とは異なって知覚される。この知覚現家を解析し、(1)輝度と色の格子パターンが共に正弦波状に変調される場合は、両成分を物理的に同位相で重ね合せているにも拘わらず、運動時には位相がずれて知覚される。このずれは、色が輝度情報に比較して遅く知覚される方へのずれである。(2)しかし、正弦波変調時に観察された知覚的位相ずれは、輝度と色のパターンがともに矩形波状に変調される場合、および輝度が矩形波変調、色パターンが正弦波変調の場合には生しなかった。この結果から、シャープな高周波エッジが低周波エッジを捕捉するという仮説を提案した。
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