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上丘-脳幹網様体系による指向運動の制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09268240
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関(財)東京都神経科学総合研究所

研究代表者

佐々木 成人  (財)東京都神経科学総合研究所, 神経生理学研究部門, 参事研究員 (50110490)

研究分担者 岡 美恵子  (財)東京都神経科学総合研究所, 神経生理学研究部門, 研究員 (80270669)
内藤 公郷  (財)東京都神経科学総合研究所, 神経生理学研究部門, 研究員 (30270672)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード指向運動 / 頚運動 / 橋・延髄網様体 / 上丘
研究概要

対象物が視野内で動いたり、視野内に急に現れると動物はこれに眼球と頭を向け(指向運動)、対象物を網膜の中心でとらえようとする。我々は既に、1)上丘一橋延髄網様体頚筋の経路が頭の指向運動に関与すること、2)光点の移動速度と誘発される指向運動の関係を調べ、a)頭の運動の潜時と運動速度は刺激速度400-900°/Sで最短(65ms)かつ最速になる、b)それ以外の刺激速度で潜時は延長し、速度も低下する台形の関係を示す、c)眼球運動の速度は刺激速度に依存せず一定である、d)潜時は頭の運動速度が速いとき最短(80ms)になり頭の動きに約20ms後れるが、頭の速度が低下すると延長し頭と眼球運動潜時はほぼ同じ(120-150ms)になる、ことを明らかにしている。
本年度は指向運動の潜時より短い持続時間の光移動刺激を用いて、移動中に一時的に光を消し(gap)網膜上の特定の部位を選択的に刺激することにより、網膜への入力様式と指向運動と橋・延髄網様体の細胞の活動様式との関係、橋・延髄網様体の神経活動と指向運動との関係を調べ以下の点を明らかにした。
眼球運動は既に明らかにされているeye saccadic pathwayにより制御されるが、頭の運動は1)head pursuit pathwayとhead saccade pathwayの2経路で制御される。2)a)Head pursuit pathwayは橋・延髄網様体のphasic sustained(PS)neuronに仲介される。b)PS neuronは光刺激から短潜時(35ms)で活動し頭を眼球に先行させて動かすことに関係する。c)PS neuronはよりfovea近傍から入力を受けるほど発火頻度が上昇する。d)この経路は視覚刺激速度依存性がある。e)PS neuronはfovea近傍から強い入力を受け、pursuitのとき持続発火することから対象物を追跡するのに関係する。3)a)Head saccade pathwayは、脳幹のphasic neuronに仲介される。b)phasic neuronは眼球運動に10-20ms先行して活動し、視野周辺が刺激されるほど強く発火し、頭を急速に対象物に向けるに関係する。c)この経路は刺激速度に依存せず、eye saccadic pathwayと一部は共通すると考えらた。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sasaki S: "Axonal branching and termination of cervical reticulospinal neurons in the cat brachial segments." Neurosce.Lett.228. 83-86 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Sasaki S,Naito K,Yoshimura K,Oka M: "Effects of gap stimulation on orienting and pontomedullary reticular neurons in cats." Neurosci.Res.S182(Suppl 21). (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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