研究課題/領域番号 |
09269214
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大熊 芳明 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (70192515)
|
研究分担者 |
前川 隆文 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (90273721)
益谷 央豪 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (40241252)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 転写 / 基本転写因子 / TFIIH / DNA除去修復 / XPC / XPG / プロモーター |
研究概要 |
1.転写及びDNA除去修復反応に必須な因子TFIIHの大量精製 転写再構成系を構築する目的で、昨年度確立したヒトHeLa細胞の大量培養システムを用い、高密度でのHeLa細胞培養を200リットルの培養規模で行った。この培養細胞からDignamらの方法を用いて調製した核抽出液は、大熊が米国のRoeder研で用いたものと同程度の転写活性を示した。この抽出液を材料に、基本転写因子TFIIHの精製を行なった。3つのサブユニットに対する抗体でその挙動を追いながら、4つのカラムを用いて精製した約50μgのTFIIHには、転写再構成反応において十分な活性が検出された。現在、このTFIIHを用い、9個のサブユニットの一部を欠いたサブタイプや一つのサブユニットに変異が入ることである機能を失った変異TFIIHの活性との比較を行うことで、転写におけるTFIIHの機能、役割を解析している。 2.無細胞DNA除去修復系の確立と修復機構解析 DNA修復関連因子(XPC/HHR23B、XPF/ERCCI、XPG等)を新たにバキュロウイルスにより発現し、高度に精製した。これらは、色素性乾皮症XP群の患者からのXP-C、XP-F、XP-G等の細胞抽出液のDNA除去修復欠損を回復させることを確認した。そこで現在、我々はこれらを他の精製XP群蛋白質と合わせ、無細胞修復系を再構成する試みをしている。また転写の鋳型となる遺伝子DNAのプロモーターの転写開始点から下流の領域にピリミジン・ダイマーや6-4紫外線照射産物等のDNA傷害部位を作製し、転写とカップルしたDNA除去修復機構を解析しようとしている。現段階では、TFIIHと他の修復因子との相互作用を解析する一環で、XPCとXPGがTFIIHと結合することを見出している。
|