研究課題/領域番号 |
09269223
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
権藤 洋一 東海大学, 総合医学研究所, 助教授 (40225678)
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研究分担者 |
池田 穣衛 東海大学, 総合医学研究所, 教授 (50266467)
斎藤 靖史 東海大学, 総合医学研究所, 助手 (70287100)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 遺伝的組換え / ゲノム / 高等動物 / 反復配列 / 遺伝的不安定性 / 多型 / ヒト / 遺伝子マッピング |
研究概要 |
ヒト第4染色体短腕部4p16.3にマップされているハンチントン病原因遺伝子のポジショナルクローニングの過程において、新規のタンデム反復配列をもつコスミドクローンCRS447が得られた(Kogi et al.,Genomics 42:278-283,1997)。CRS447は、4746bpを単位長とする重連重複した反復構造をしており、その単位配列をRS447と呼んでいる。FISHによる染色体マッピング解析の結果、RS447は4p15に強いシグナルが、8p-ter領域に弱いシグナルが認められた。ハイプリッド細胞パネルを用いた結果からも、ヒト第4染色体に約60コピーほど、第8染色体に数コピーほど存在し、そのほかの染色体にはないことがわかった。また、コピー数をパルスフィールド電気泳動法を利用して推定したところ、血縁関係にない日本人8人において全員がコピー数においてヘテロ接合体であり、また、個人間においても明確に同じコピー数のアリルは同定できず、35〜95コピーの幅で平均60.9±18.5コピーであった。さらにRS447配列の中には1590塩基対からなる翻訳可能領域があり、種間保存性をサザーン法によって解析したところ、サル、ウシ、イヌ、ウサギ、ブタ、ラット、マウスにおいてよく保存されており、しかも、そのタンデム反復構造も確認できた。以上の結果より、RS447配列は、高等動物ゲノムにおける新しいサテライト遺伝子群として、「megasatellite DNA」と呼ぶことを提唱している(Gondo et al.,in preparation)。 さらに、家系解析も行い、この多型に富むアリルがほぼメンデル遺伝に従って伝搬されているものの,そのなかで約10%に1コピーの増加もしくは減少が認められた。この高頻度変動が多型の原因と思われ、組換えに基づく変動機構のモデルも提唱し現在検証を進めている。
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