研究課題/領域番号 |
09271214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
武田 俊一 京都大学, 医学研究科, 教授 (60188191)
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研究分担者 |
岩井 裕子 京都大学, 医学研究科, 助手 (10281726)
園田 英一朗 京都大学, 医学研究科, 助手 (50281093)
高田 穣 京都大学, 医学研究科, 助手 (30281728)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | キラーT細胞 / MHC拘束性 / T細胞抗原受容体 / 組織適合抗原 / アロ抗原 / 胸腺における選択 |
研究概要 |
ヘルパーT細胞(CD4^+T細胞)は、抗原提示細胞上の組織適合抗原(MHC)class II分子に提示されたペプチドを抗原として認識し、αβT細胞抗原レセプター(TCR)をかいしてシグナルを受け取る。胸腺でCD4^+T細胞が分化する時には、class II分子とTCR間の相互作用が必要で、したがってclass II欠失マウスでは末梢にCD4^+T細胞がほとんどない。一方CD8^+T細胞はMHC class I分子を認識する。予め免疫をしていないマウスからCD4^+およびCD8^+T細胞をとり、別々にアロクラスI分子、アロクラスII分子と反応させると(primary mixed lymphocyte reaction:MLR)、リンフォカインを添加しない条件では、CD4^+T細胞はアロクラスIIとのみ、CD8^+T細胞はアロクラスI分子とのみ反応する。ところが、私は、class II欠失マウス由来のCD8^+T細胞がclass II分子ともMLRで強く反応する現象をみつけた。この反応は、抗-class II分子抗体ではブロックされるが、抗-class I分子抗体や抗-CD8抗体には影響されなかった。これらの細胞は、class I分子でポジティブセレクションされているはずであるから、class Iとclass IIの両方の分子に1個の細胞が反応するはずである。しかもMLRではCD8^+T細胞は、class I分子とco-receptor(CD8)依存性に反応しているが、class II分子とはco-receptor(CD4)非依存性に反応しているので、これらのCD8T細胞のTCRはクラスII分子とより効率よく反応しているはずである。このようなdual specificなCD8^+T細胞は、アロ応答性T細胞と同じくらいの頻度でクラスII欠失マウスに存在する。
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