研究課題/領域番号 |
09271219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
福井 宣規 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60243961)
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研究分担者 |
白澤 専二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10253535)
上川路 信博 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (90224659)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | T細胞の選択 / T細胞受容体 / 単一MHC / ペプチド複合体 / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
胸腺内T細胞分化過程において、T細胞はその抗原受容体(TCR)による主要組織適合抗原(MHC)/ペプチド複合体認識の結果、正と負の選択を受け、免疫応答に寄与するT細胞レパートリーが決定される。負の選択において、自己抗原ペプチドが重要な役割を演ずることは広く知られているが、正の選択におけるその関与は明らかではない。正の選択における自己抗原ペプチドの関与の有無を解明する目的で、単一MHC/ペプチド複合体により正に選択されたT細胞のTCRα鎖を、再構成したTCRβ導入遺伝子の存在下あるいは非存在下で詳細に検討した。TCRβ導入遺伝子の非存在下においては、単一MHC/ペプチド複合体で選択されたT細胞上のTCRα鎖は、通常のペプチドレパートリーを有する同じMHC分子により選択されたTCRα鎖と比較して、顕著な相違を認めなかった。しかしながら、TCRβ鎖を固定することにより、単一MHC/ペプチド複合体で分化したT細胞は、ある特定のVαを高頻度で発現しており、またそのCDR3領域のアミノ酸残基は高度に制限されていた。 以上より、正の選択においても特異的なTCR-ペプチド相互作用が関与しており、ペプチドの構造そのものが、T細胞レパートリーに正の選択を介して影響し得ることを明らかにした。
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