研究課題/領域番号 |
09272214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
三木 哲郎 愛媛大学, 医学部, 教授 (00174003)
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研究分担者 |
小原 克彦 愛媛大学, 医学部, 助教授 (30260384)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1997年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 本態性高血圧 / 遺伝子診断 / レニン-アンジオテンシン系 |
研究概要 |
本研究の最終目的は、本態性高血圧の原因遺伝子を単離同定することである。 今回、本態性高血圧の発症の候補遺伝子として、レニン-アンジオテンシン系の重要な基質であるアシジオテンシノ-ジェン遺伝子、アンジオテンシンIIの受容体であるタイプ1受容体とタイプ2受容体遺伝子などについてcase-control studyで検討を行った。 1)アンジオテンシノ-ジェン遺伝子(AGT):AGTの-18に位置する多型が、AGCE1に結合する転写因子の結合性に影響を及ぼし、AGTの発現量などを変え、最終的に高血圧の発症に関わっているものと推測した。以前から、235番目のアミノ酸多型(Met/Thr)が高血圧発症に関連していると報告されていた。しかし、今回の結果より、235の(Met/Thr)多型はいわゆる遺伝子マーカーであり、血圧調節には遺伝子多型は-18のC/T多型が関与している可能性が高いことが分かった。将来、この多型は高血圧の発症前診断に利用できると考える。 2)アンジオテンシンIIタイプ1受容体(AT2R1):AT2R1とAT2R2は、高血圧発症に関与していないが、AT2R1のC対立遺伝子は、健常人の左室の重量に影響を与えている可能性があった。 3)Methylenetetrahydrofolate reductase(MTHFR)遺伝子:MTHFRの遺伝子変異で酵素活性が低下し、血清のホモシステイン値が上昇すると、虚血性心疾患や脳血管障害の発症頻度が高くなることが報告されている。今回の結果では、Val/Val型のホモ接合体は脳血管障害の頻度は上昇していなかった。これは、Val/Val型のホモ接合体では、血栓の危険性は高まるが、血圧が低下するため、効果が相殺されることにより、脳血栓の頻度は上昇しないことになったと考えられる。
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