研究課題/領域番号 |
09272217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
佐々木 裕之 九州大学, 遺伝情報実験施設, 助教授 (30183825)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | ゲノム刷り込み / インプリンティング / DNAメチル化 |
研究概要 |
ゲノム刷込みを受ける遺伝子がクラスターを形成するマウス第7染色体遠位部は、インスリン依存性糖尿病、Beckwith-Wiedemann症候群、各種小児腫瘍などの責任座位を含むヒト11p15.5領域に相当する。このゲノム領域をモデルとして染色体ドメインレベルの刷込み制御機構を解明し、新たな疾患関連遺伝子を同定・解析することを目的として、以下の研究を行った。 1.対象となるおよそ1Mbのマウスゲノム領域をカバーするYACクローンを整列化し、コスミドサブクローンの整列化を開始した。これまでにおよそ0.5Mbの領域をカバーするコスミドを整列化している。 2.H19遺伝子と下流のL23mrp遺伝子の間に刷込みドメインの境界が存在することを報告した。つまりH19および上流の遺伝子は刷込み受けるが、L23mrpから下流の遺伝子は刷込みを受けない。そこには染色体の機能ドメインを区切るDNA配列が存在する可能性がある。 3.Igf2・H19遺伝子付近に新たな転写単位が複数あることを見つけた。そのうちIgf2付近のものは刷込みを受けることが分かった。 4.ヒトH19遺伝子を含むコスミドを得てその塩基配列を決定し、マウスの配列と比較検討したところ、遺伝子以外の領域に数ヵ所の保存された配列があることが分かった。これらの配列をマウスに導入したところエンハンサー活性をもつことが分かった。 今後この1Mbのマウスゲノム領域の塩基配列の決定、ヒト配列との比較・CpGアイランド検索・エクソントラップ法などにより新たな遺伝子を探すとともに、種々の機能配列も同定し、ドメインレベルの刷込み機構を明らかにする予定である。
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