研究課題/領域番号 |
09273225
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
浜口 道成 名古屋大学, 医学部, 教授 (90135351)
|
研究分担者 |
岩田 啓之 名古屋大学, 医学部, 助手 (30273197)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | チロシンキナーゼ / チロシンリン酸化 / 細胞骨格 / カドヘリン / 細胞間接着 / マトリックスメタロプロテイナーゼ |
研究概要 |
本年度は、レドックス依存の新規のSrc活性化機構に焦点を絞り実験を進めた。 我々は、Srcキナーゼがシステイン残基に依存して、塩化第二水銀やNOによる酸化還元反応によってキナーゼの活性化を受ける事を見い出した。そこでSrcキナーゼのシステイン残基を点突然変異させ、キナーゼ活性や細胞癌化能に対する影響を調べた。v-Srcキナーゼの場合、全長526アミノ酸残基中に10個のシステイン残基を含む。本年は、これらすべてのシステインをアラニンに点突然変異させると共に、バキュロウイルス p「スSrc蛋白質の大量産生系を確立した。これらのシステイン残基の内、6番目から9番目がキナーゼ活性ドメインのC末端側に位置するが、8、9番に突然変異を導入したものは、癌化能が温度感受性となり、Src蛋白質の崩壊が起きることが示唆された。この結果は、キナーゼ活性ドメイン中のシステイン残基が、Srcキナーゼの安定性に重要であることを示唆する。今後これらの変異型Srcキナーゼの、塩化第二水銀、NO等に対する反応につて解析する予定である。更に、バキュロウイルスを用い、Srcキナーゼを大量産生、精製するシステムを確立した。このシステムで精製したSrcキナーゼを用いて、塩化第2水銀等によるTyr527非依存キナーゼ活性化が確認された。今後、このシステムを用いて、塩化第2水銀の結合部位を同定する予定でいる。
|