研究課題/領域番号 |
09274102
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉山 達夫 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 名誉教授 (50023453)
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研究分担者 |
斉藤 和季 千葉大学, 薬学部・薬用資源センター, 教授 (00146705)
佐野 浩 奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 教授 (20178809)
水野 猛 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (10174038)
林 浩昭 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (60180973)
山谷 知行 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30144778)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
189,000千円 (直接経費: 189,000千円)
2000年度: 50,000千円 (直接経費: 50,000千円)
1999年度: 46,000千円 (直接経費: 46,000千円)
1998年度: 47,000千円 (直接経費: 47,000千円)
1997年度: 46,000千円 (直接経費: 46,000千円)
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キーワード | 植物 / 光合成 / 植物ホルモン / サイトカイニン / シグナル伝達 / His-Aspリン酸リレー系 / 師管輸送 / 硫酸同化 / His-Aspリン酸リレー情報伝達系 / サイトカイニン合成酵素 / サイトカイニン情報伝達系 / 師管輸送タンパク質 / グルタミン合成酵素 / NADH-グルタミン酸合成酵素 / 硫酸イオントランスポーター / SNF1タンパク質キナーゼ / 2成分情報伝達系 / 14-3-3タンパク質 / 篩管液 / グルタミン酸合成酵素 / シロイヌナズナ / トウモロコシ / イネ / 光合成機能統御 / 器官間コミュニケーション / 情報伝達 / 情報物質検知 / 物質輸送制御 / 形質転換植物 |
研究概要 |
4年間にわたる本計画研究では、植物ホルモンとシグナル物質を介した植物の器官間のコミュニケーション機構について以下の諸点を明らかにした。 1.光合成機能の器官間統御の研究に「植物ホルモンであるサイトカイニンが無機窒素源の根から葉への内部シグナルである」との新しい概念を提供し、解明が遅れていたサイトカイニンの作用機作について、受容体センサーキナーゼを同定するとともに、その情報伝達系にHis-Aspリン酸リレー系が機能することを明らかにし、この情報伝達経路に関わるシロイヌナズナの因子のほぼ全貌を分子レベルで解明した。また、His-Aspリン酸リレー系の情報伝達因子の中に生物時計機構の本体と目されるpseudo-response regulatorを発見した。 2.長らく探索されていたサイトカイニン合成酵素の遺伝子をシロイヌナズナで同定することに成功し、このホルモンが植物によって合成されるのか、または共生する微生物が合成するのかという論争に終止符を打った。 3.師管を輸送される情報物質としてチオレドキシンhを含む複数のタンパク質、複数のmRNAが存在することを発見し、これらの少なくとも一部は師管細胞に隣接する伴細胞で合成され、植物細胞に固有な細胞間連結(プラスモデスマータ)を介して師管に輸送されることを明らかにした。 4.多重遺伝子族を構成するグルタミン酸合成酵素とグルタミン合成酵素の特定の対が、細胞・器官間のシグナルでありまた植物における窒素化合物の長距離輸送の形態でもあるグルタミンの輸送とその制御に関わることを明らかにし、さらに組織・細胞内での所在を特定して師管を介した長距離輸送の分子基盤を明らかにした。 5.植物に必須な非金属元素である硫黄の同化について、硫酸イオントランスポーターと同化系のほぼ全貌をシロイヌナズナを中心にして解明して国際的に高い注目を集めるとともに、硫黄-窒素代謝系間の統御のクロストークに新しい知見を得た。
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