研究課題/領域番号 |
09274220
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
新名 惇彦 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (30029235)
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研究分担者 |
加藤 晃 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (80283935)
関根 政実 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (70226653)
吉田 和哉 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (50252622)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 葉緑体 / 葉緑体形質転換 / クラミドモナス / 光合成 |
研究概要 |
光合成細胞における光合成系の構築と維持は、核とオルガネラの両ゲノムにより協調的に制御されることが明らかにされつつある。この機構を理解するためには、核による葉緑体遺伝子の発現制御機構の解析に加え、その実体がいまだ明らかではない葉緑体から核への情報伝達系についても解明していく必要がある。今年度は、緑藻クラミドモナスを用い、葉緑体ゲノム上のrbcLと核ゲノム上のrbcSのクロストークをモデル系とした解析を行い、さらに、葉緑体遺伝子のon-off制御系を確立することを目的とした。 1.クラミドモナスrbcLの構造遺伝子部分のみを異種生物由来のrbcLと置換した形質転換体、およびrbcL破壊株を用いて、rbcLmRNA量、rbcSmRNA量、およびRuBisCO活性の定量を行った結果、rbcLmRNA蓄積量とrbcSmRNA蓄積量が逆相関するという結果を得た。 2.葉緑体内でrbcLmRNA量を増加させるために、内在性のrbcLに加えて新たにrbcL遺伝子を葉緑体ゲノムの別の場所にも導入した。合成されたmRNAを内在性のrbcL由来のものと区別するために、導入rbcLには3'非翻訳領域に200bpの配列を付加した。現在、形質転換された葉緑体ゲノムのhomoplasmicityを確認中である。 3.葉緑体遺伝子のon-off発現制御システム(IPTG誘導性リプレッサー/オペレーター制御系)の構築を目指して、クラミドモナス葉緑体ゲノムに大腸菌由来のリプレッサータンパク質遺伝子(lacI)を導入した。リプレッサータンパク質の蓄積をwestern解析により確認した。また、この形質転換体の増殖は野生株と変わらないことから、蓄積したリプレッサータンパク質の細胞への影響は少ないと考えられ、以後のon-off発現制御系の宿主として用いることが可能と考えられる。
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