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マウス生殖細胞系譜決定の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 09275201
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

松居 靖久  東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (40241575)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード始原生殖細胞 / エピブラスト / 幹細胞 / 中胚葉 / 細胞間相互作用 / 発生運命
研究概要

次の世代のもとになる生殖細胞が、胚発生の初期過程で生じる機構は興味深い。マウスの初期発生過程で、胚はまず全能性幹細胞からなるエピブラストを形成し、胎齢6.5日前後に起こる原腸陥入前の開始後に、エピブラストの上端部にある細胞から始原生殖細胞が生じる。エピブラスト上端部の細胞のみが特異的に始原生殖細胞に運命づけられる機構を調べるために、原腸陥入前の、細胞の発生運命の決定していない時期のエピブラストから始原生殖細胞が分化する初代培養系を確立した。次にエピブラスト上端部に始原生殖細胞形成に必要な特異的な環境が形成されることが予想されるので、この可能性を調べるために、エピブラストを上下に切り分けて培養することを試みた。その結果、エピブラストの上半分の断片からは始原生殖細胞が分化したが、下半分からは全く分化しなかった。また上半分の断片をトリプシン処理により細胞を解離した後に培養すると、始原生殖細胞は現れなかった。このことから、始原生殖細胞への運命決定に先だってエピブラストの上部と下部に相違が生じ、上部にはその分化の前提として必要とされる、細胞間相互作用を介した局所環境が形成されることが明らかになった。またこれまでに細胞系譜解析により、始原生殖細胞の前駆細胞は同時に胚体外中胚葉細胞にも分化することが示されている。そこで中胚葉と始原生殖細胞の分化の関連を、培養したエピブラストでの中胚葉マーカーの発現の解析により調べ、それらの発現がなくても始原生殖細胞が現れることがわかった。このことは、これらの細胞への運命決定は、それぞれ別の機構によって制御されていることを示唆している。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Watanabe, T.etal: "Assigment of the murine protein kinase gene DLK to chromosome15 in the vicinity of bt/koa locus by genetic linkage analysis" Genomics. 40. 375-376 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Matsui, Y.: "Regulation of gem cell death in mammalian gonads" APMIS. 印刷中.

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Hidai, C. etal.: "Claning and characterization of developmental endothelial locus-1: An ewbryanic endothelial all protein that birds to the avB3 integrin receptor" Genes & Development. 12. 21-33 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Matsui, Y.: "Developmental fate of the mause germ cells" International Journal of Developmevtal Biology. 印刷中.

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 松居靖久: "生殖細胞の増殖・生存の制御機構" Human Cell. 10. 63-68 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 松居靖久: "生殖細胞の永遠性を支えるメカニズム" 細胞工学. 16. 1768-1774 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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