研究課題/領域番号 |
09275220
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
杉野 弘 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (50211305)
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研究分担者 |
東海林 博樹 香川医科大学, 助手 (10263873)
中村 隆範 香川医科大学, 教授 (70183887)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | フォリスタチン / アクチビン / ヘパラン硫酸 / フォリスタチンドメイン / オ-ガナイザー |
研究概要 |
フォリスタチン(FS)はアクチビン結合タンパク質であり、アクチビンと特異的に結合して多様なアクチビンの作用を阻害する。Xenopus初期胚での神経誘導にはアクチビンシグナルが遮断されることが必要とされている。本研究ではFSおよびFS-ドメインを有するFRP(follistatin-related protein)のXenopus胚の神経誘導における役割を明らかにすることを目的とする。本年度の成果を下記に要約する。 (1)Xenopus初期胚での細胞表層ヘパラン硫酸糖鎖を介したFSのアクチビン排除機構の解析を試みた。Xenopus初期胚から精製したヘパラン硫酸に対し、インタクトなFS分子種(FS-315)は殆ど親和性を示さなかったが、FS-315からC末端領域が欠落した分子種(FS-288)は用量依存的に高い親和性を示した。脱硫酸したヘパラン硫酸誘導体にはFS-288は結合能を示さないことから両者の結合には硫酸残基の存在が必須であることがわかった。また、FS-288が結合するためには12糖鎖よりも大きいことが必要であることなどから、FS-288はヘパラン硫酸の特異な構造を認識していることが示唆された。 (2)FRPのXenopus初期発生における機能を明らかにするため、whole mount in situハイブリダイゼイション法により発現パターンを検討した。FRPはXenopusのステージ10胚の原口背唇部に発現が認められ、FSと同様FRPもオ-ガナイザー活性を担った因子としての可能性が考えられた。ステージ14から脊索および底板に発現が始まりこの領域での発現は尾芽胚に至るまで続いて認められた。この結果は神経管腹側の形成に重要な役割を果たしていることを示唆している。こうした発現パターンはsonic hedgehogのそれときわめて類似しており、両者の相互作用は今後の興味深い課題である。
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