研究課題/領域番号 |
09276209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
樋口 京一 京都大学, 胸部疾患研究所, 講師 (20173156)
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研究分担者 |
内木 宏延 福井医科大学, 医学部, 助教授 (10227704)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | アミロイドーシス / シャペロン / 蛋白構造伝播 / pro-apoA-II / 核形成 / 線維伸長 / アデノウイルスベクター / マウス |
研究概要 |
マウス老化アミロイド線維(AApoAII)と正常なapoA-II蛋白の一次構造は同一であるがAApoAIIはapoA-IIと接触し自己と同一な線維構造へと変換させ、連鎖反応的に線維が伸長して組織に沈着する「蛋白構造の伝播」という新たな疾患の概念が確立されつつある。アミロイド線維形成は核形成とそれに続く線維伸長からなるがi)最初のアミロイド核形成に必要な構造変換を捕助するシャペロン分子、ii)一旦形成されたアミロイド核はapoA-IIの構造変換を引き起こす第二のシャペロンが注目されている。この二つのシャペロンの同定とその機能、作用メカニズムを解明するため本年度は以下の研究を行った。1)mature apoA-IIのN-末端に5アミノ酸残基が残存したproapoA-IIが最初の線維核形成の鍵になる可能性を示した。2)飲水中にアミロイド線維を含ませ投与するとアミロイド沈着が誘発され、線維構造を維持したままAApoAIIが吸収され、重合核として働くことを示唆した。3)アミロイドーシスを発症しにくい系統のapoA-IIを(B型apoA-II)をアデノウイルスベクターを用いてin vivoで一過性に強制発現させると、アミロイド線維の伸長反応が抑制された。B型apoA-IIがアミロイド線維AApoAIIとの接触によるapoA-IIの構造変換を抑制したことを示唆し手織、そのメカニズムの解明が今後の重要課題と考えている。
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