研究課題/領域番号 |
09276213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
堀内 久徳 京都大学, 医学研究科, 助手 (90291426)
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研究分担者 |
横出 正之 京都大学, 医学研究科, 講師 (20252447)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | Rasファミリー / 低分子量GTP結合蛋白質 / 小胞輸送 / GDP / GTP交換因子 / Rab5 / エンドサイトーシス / Rab / Rabex5 |
研究概要 |
細胞内小器官間での高分子の輸送は小胞輸送によりなされるが、それは、まず、輸送小胞が形成され、それが標的膜に結合し、融合することで輸送が完了する。近年、その分子機構が明らかになりつつあるが、その必須制御因子のひとつとしてRasファミリーの低分子量GTP結合蛋白質であるRab蛋白質が注目されている。われわれは、本研究において、エンドサイトーシス経路の膜融合に必須な制御因子Rab5の機能の分子的解明を進めた。すでに我々はRab5オーバーレイ法にてウシ脳細胞質に数個のRab5結合蛋白質を確認していたが、本年度はそのひとつであるp60を同定・解析した。p60は、酵母のエンドサイトーシス必須制御因子Vps9のホモログであった。そしてp60はRab5に対するGDP/GTP交換促進因子(GEF)であり、Rab5の標的因子Rabaptin5と複合体を形成して存在し、エンドソーム同志の膜結合の必須因子として機能することを初めて見い出し、p60をRabex5(Rabaptin5 associated exchange factor)と名付けた。GEFと標的因子が複合体を形成して機能することはRasスーパーファミリーの分野で初めての知見であり、それによって膜が結合・融合する領域でRab5がクラスターを形成するというモデルを提唱した。現在、それは我々を含め世界の研究室で検証されている。また我々は別のRab5結合蛋白質p50の精製を終え、部分アミノ酸配列を決定中である。さらに、共同研究で我々はアポトーシス時のエンドソーム膜融合の停止の原因がRab5の標的因子Rabaptin5の特異的分解による可能性を示した。
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