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トランスフェリンの構造構築に関与するシャペロン機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09276229
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関札幌医科大学

研究代表者

和田 郁夫  札幌医科大学, 医学部, 助教授 (40182969)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードカルネキシン / カルレティキュリン / シャペロン / フォールディング / ミクロソーム
研究概要

小胞体にはアスパラギン結合糖鎖の変化を介してポリペプチド鎖の構造形成を促進する機構の存在が示唆されてきた。これはモノグルコースを持つ糖鎖の形成と密接な関連がある。この糖鎖は小胞体の中でUDP-glucoseを基質として再形成されレクチン様シャペロンcalnexin/calreticulinと結合する。このUDP-glucoseは小胞体に取り込まれるので、この分子機構の解明をトランスフェリンをモデル分子として35S-メチオニンで標識したHepG2細胞より調製したミクロソームで行った。その結果、calnexin/calreticulinの糖鎖を介した基質との結合自体は構造形成に抑制的に働くものの基質構造は安定化され、さらにグルコシダーゼIIによりグルコースが除かれ基質が解離した時点では他のシャペロンが効率よく基質に作用することが可能となり、このサイクルの繰り返しにより最終的に構造形成の効率が上昇する事を示した。一方、極めて短時間しかcalnexin/calreticulinと相互作用しない場合にもモノグルコースを介した相互作用が構造形成に必要とされる分子があり、この場合には糖を介した結合がlocal foldingの順列決定に関与するという可能性を示唆した。また、精巣に発現するレクチン様シャペロン、カルメジンの遺伝子を破壊したマウスを作成すると、精巣・精子の形態や精子の運動能は全く正常なのに、卵子透明帯への結合能力が著しく低下し、オスではほぼ不妊になることを見いだし、このシャペロンが特に卵子認識を行う分子の構造形成に関係する可能性を示唆した。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Wadal et al.: "Promotion of trnasferrin folding by cyclic interactions with calnexin and calreticulin." EMBO J. 16・17. 5420-5432 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Ikawa M et al.: "The putative chaperone calmegin is neededfor sperm fertility." Nature. 387・6633. 607-611 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Takase K et al.: "A new 12-kilodalton dimer associated with pre-TCR complex and clonotype-independent CD3 complex on immature thymocytes." J Immunol. 159・11. 741-747 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 和田郁夫: "カルネキシンによるタンパク質の品質管理機構" 細胞工学. 16・9. 1258-1267 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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