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真核細胞におけるシャペロニン関連分子種の多様化と進化

研究課題

研究課題/領域番号 09276236
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関統計数理研究所

研究代表者

長谷川 政美  統計数理研究所, 予測制御研究系, 教授 (60011657)

研究分担者 矢野 隆昭  昭和大学, 教養部, 助教授 (70081792)
橋本 哲男  統計数理研究所, 調査実験解析研究系, 助教授 (50208451)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード真核細胞 / シャペロン / ミトコンドリアをもたない真核生物 / 微胞子虫類 / Blastocystis / hsp70 / 分子系統樹 / アライメント
研究概要

真核生物の進化の比較的早い時期に分岐したと考えられる原生生物に関し、シャペロニンcpn60および熱ショック蛋白質hsp70の遺伝子解析を行うとともに、これらのデータを含む全てのシャペロン関連分子種のデータに基ずく分子進化学的解析を実施し、真核生物内部でのシャペロン関連分子種の進化的変化についての総合的な知見を得ることを目的として研究を行った。
現在までに、ミトコンドリアをもたない原生生物で微胞子虫類に属するEncephalitozoon hellemおよびE.cunicuri、チトクロム活性の検出されないミトコンドリアを有する嫌気性原生生物Blastocystis hominisのそれぞれに関するhsp70の遺伝子解析を行うとともに、これらを含むhsp70関連種、cpn60関連種、hsp90関連種のアライメント解析・分子系統樹解析を終了した。その結果、主として以下に示す結論を得た。
1.ミトコンドリアをもたない微胞子虫E.hellem、E.cuniculiのいずれもが、ミトコンドリア型hsp70を保持しており、それらの配列は分子系統樹樹上で明らかに他の真核生物のミトコンドリア型hsp70のグループの中に含まれる。このことから、現存の微胞子虫類の祖先はミトコンドリアを有しており、進化の過程でそれを失ったものだとする可能性が強く示唆された。
2.ミトコンドリア型hsp70の系統種における微胞子虫類の系統的位置は、ペプチド鎖伸長因子や小亜粒子リボソームRNAの系統樹に示されるように、真核生物の歴史の古い時代に分岐したものではなく、むしろ菌類や動物などの高等真核生物に近いとの可能性が高い。異なる分子種での結論の矛盾は、分子系統樹推定法の方法論上の問題に依存して生じている可能性が高いため、今後データ解析面での再検討が必要である。
3.細胞質型hsp70の系統樹におけるB.hominisの分岐は、小亜粒子リボソームRNAの系統樹に示されているよりは古いとの可能性が強い。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hashimoto,T. et al.: "Early evolution of eukaryotes inferred from protein phylogenies of translation elongation factors 1 α and 2." Archiv fur Protisten Kunde. 148. 287-295 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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