研究分担者 |
白石 英秋 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (90202118)
谷 時雄 九州大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80197516)
多比良 和誠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10261778)
坂本 健作 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50240685)
鈴木 勉 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 講師 (20292782)
小松 康雄 北海道大学, 薬学部, 助手 (30271670)
新田 至 東京大学, 工学系研究科, 助手 (30272404)
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配分額 *注記 |
154,000千円 (直接経費: 154,000千円)
2000年度: 37,400千円 (直接経費: 37,400千円)
1999年度: 36,600千円 (直接経費: 36,600千円)
1998年度: 40,000千円 (直接経費: 40,000千円)
1997年度: 40,000千円 (直接経費: 40,000千円)
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研究概要 |
(1)天然のリボザイムの活性発現に要求される各種構造ユニットの系統的な解析(2)各種リボザイムの構造形成,機能発現に必要なRNA分子構築原理の解明(3)分子デザインおよびセレクション法による新規なリボザイムの構築,創製を研究目的とし(1)Group I intron RNAの解析と分子デザイン,分子構築およびセレクション(2)ハンマーヘッド型リボザイムなどsmallリボザイムの解析,分子デザイン,分子構築および応用(3)リボソーム,スプライソゾームなど高次機能性RNAの解析をおこなった。具体的には、Group I intron RNAの三次構造を決定する構造単位の同定とその構成要素の解析をおこない,それらが関与するRNA構造単位間の新規RNA-RNA相互作用を発見した.さらにそれらがintron RNAのリボザイム活性に与える影響を明らかにした.また同リボザイムのconserved coreと呼ばれる中心骨格の解析を進め,これを構成する構造単位中,リボザイム活性発現に必須な領域を同定した.この発見を基に,T4ファージ由来のintron RNAを用いて,単分子RNAからなるミニマルリボザイム(活性を発現できる最小の構造単位)を作成し,P3-P7のみを有する単分子RNAにおいても,活性を発現させることに成功した.さらにRNAの分子進化のシュミレーション実験に成功した。また、アロステリックな活性調節が可能であり,in vivoで通常のハンマーヘッド型リボザイムより,効率よく作用する2量体ショートリボザイム(maxizyme)の構築に成功した.さらには、新規RNA-プロテインハイブリッド型リボザイムの構築にも成功した.in vivoでpol III系のtRNA発現系を用いることによりRNAの局在を制御し,マキシザイムを作用させることにより,異常型mRNAをもつがん細胞のみに,特異的にアポトーシスを起こさせることに成功した.さらにハイブリッド型リボザイムライブラリーを用いたジーンディスカバリーシステム開発を行い、機能遺伝子の同定を試みアポトーシスや細胞増殖に関わる機能遺伝子を多数同定することに成功した。さらに、哺乳動物ミトコンドリアのリボソームの短縮したRNAの部分をタンパク質がどのように代替するのかを生化学的,構造生物学的解明した.リボソームGTPaseセンターで中心となるstalkタンパク質群のrRNAへの結合は,二つのRNAドメインの機能構造形成に関わることを明らかにした.さらに,この複合体は,rRNAの伸長因子結合部位ばかりではなく,decodingサイトの機能構造にも影響を与えることを明らかにした.U4/U6 snRNP構成因子である分裂酵母Prp1(pre-mRNA processing 1)と遺伝学的手法によって相互作用が検出されたPrp12をコードする遺伝子をクローニングした。その結果、splicing反応の初期において見られるcommitment complexからspliceosomeへの変換に必要U4/U6snRNPとU2snRNP間の相互作用には、U2-U6snRNA間の水素結合による相互作用だけでなく、それらのsnRNAに結合している蛋白質間の相互作用も重要であることを明らかにした。またPrp12pは,ヒトのU2snRNP結合因子SAP130の分裂酵母ホモログであることを明らかにし,基質特異的に細胞周期関連遺伝子がpre-mRNAスプライシングに関与することを明らかにした
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