研究課題/領域番号 |
09278209
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
関根 光雄 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (40111679)
|
研究期間 (年度) |
1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | ベント構造 / コンホメーション / 3'-endo / シクロウリジル酸 / 立体異性体 / tRNA / 固相合成 / リン酸トリエステル |
研究概要 |
本研究は人工的に分子設計した立体的に固定化されたベント構造をもつtRNAや塩基部位と糖部位を完全にA型らせんのコンホメーションに固定した剛直構造をもつRNAの最小単位であるモチーフを活用し、これらをRNAに組み込み、これまでにない、三次元構造が固定されたRNAを構築することを目的とする。まず、tRNAのアンチコドンル-部位に存在する鋭いベント機構として知られているUターン構造を科学的に固定化するため、tRNAX線構造解析のデータと最新のアンチコドンの第一字目の装飾ヌクレオシドとUターン構造との残基間相互作用を参考に、UpUの上流側のUの2'水酸基と下流のUの塩基部位の5位から-CH_2C(0)NHCH_2-と-C(O)NHCH_2-の2種類のリンカーを介して連結させたウリジル酸2量体の合成を行い、NMR、CD、分子力場計算、MD計算などをおこない、Uターン構造が安定化されるか、調べた。その結果、NMRからは-CH_2C(O)NHCH_2-をリンア-として用いる場合には、ベントした構造とストレッチ構造の2つの構造の平衡にあることがわかった。一方、-C(O)NHCH_2-をリンカーとして用いる場合、アミド結合のcis-transの回転異性体の混合物として存在することがわかった。また、ベント構造も取りかえることもわかった。そこで、このベント構造をtRNAに組み込むため、その合成に必要なこれらのリンカーで連結されたウリジル酸2量体のホスホロアミダイト合成ユニットの合成をおこない、収率よく合成することができた。現在、これら-CH_2C(O)NHCH_2-と-C(O)NHCH_2-のリンカーをもつベント核酸を個相合成法で合成する詳細な条件について検討している。
|