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インフルエンザウイルスNS1蛋白質による翻訳制御の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 09278211
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関金沢大学

研究代表者

榎並 正芳  金沢大学, 医学部, 助教授 (30168794)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードインフルエンザウイルス / 翻訳調節 / NS1 / 蛋白質リン酸化 / 遺伝子操作 / 温度感受性変異株
研究概要

1)インフルエンザウイルスの遺伝子発現調節は、翻訳段階でウイルスNS1蛋白が後期蛋白をコードするmRNAの翻訳開始部位上流に存在する翻訳調節シグナル(TRS)を認識して促進することにより行われる。
2)ウイルス感染細胞を蛋白質リン酸化酵素阻害剤H8で処理するとNS1のリン酸化が阻害され、さらに後期蛋白の翻訳促進が特異的に阻害された。
3)ヘルパーウイルスを必要としない新しいインフルエンザウイルスの遺伝子操作技術(RNase H法)を開発し、これを用いてNS1蛋白に変異を持つウイルスdl12とN110を作成した。dl12は、N端付近の12残基を欠失するが、温度感受性となり39℃で感染後期にすべてのウイルス蛋白の翻訳が特異的に阻害された。N110はC端側52%を欠失するが、すべての温度で後期蛋白の翻訳だけが特異的に阻害され、ウイルス産生は親株の5-10%に抑制された。
4)これら親株と変異株のNS1を、培養細胞内でプラスミドベクターから発現する系を作成し解析を行った。また、GSTタッグを付けたこれらの蛋白を大腸菌で大量に発現し、アフィニティーカラムで精製し解析を行った。
5)NS1のC端側52%に主たるリン酸化部位が存在する事が明らかとなった。
6)NS1のリン酸化には、細胞内でG-キナーゼの関与が示唆されたが、in vitroのリン酸化反応では、精製A-キナーゼ、C-キナーゼ、G-キナーゼのいずれによっても同程度に強くリン酸化された。in vitroでは、リン酸化によるNS1の翻訳調節とRNP結合活性の調節は確認されなかった。
7)WSNのNS1には結合するが変異N110のNS1には結合しない宿主蛋白を確認したので、さらに機能との関りから解析を進めている。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 榎並正芳: "インフルエンザウイルスNS1,NS2蛋白の構造,機能と発現制御" 日本臨床. 55. 2605-2609 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 榎並正芳: "インフルエンザウイルスの分子生物学、-ウイルス工学と細胞生物学の接点" 実験医学. 15. 2356-2361 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 榎並正芳: "第2版 微生物学実習提要(東京大学医科学研究所学友会編) 14、2、8 インフルエンザウイルスベクター" 丸善(株)(印刷中), (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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