研究課題/領域番号 |
09279104
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 (2000-2001) 慶應義塾大学 (1997-1999) |
研究代表者 |
上村 慎治 (2000-2001) 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90177585)
木下 一彦 (1997-1999) 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30124366)
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研究分担者 |
嶋本 伸雄 国立遺伝研究所, 教授 (20127658)
柳田 敏雄 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30089883)
木下 一彦 岡崎国立共同研究機構, 教授 (30124366)
大岩 和弘 郵政省, 通信総合研究所, 室長(研究職)
上田 太朗 工業技術院, 産業技術融合領域研究所, 主任研究員
UYEDA Taro q.p. National Institute for Advanced Interdisciplinary Research Researcher
上村 慎治 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90177585)
上田 太郎 工業技術院, 産業技術融合領域研究所, 主任研究官
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
195,400千円 (直接経費: 195,400千円)
2000年度: 30,500千円 (直接経費: 30,500千円)
1999年度: 30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
1998年度: 41,900千円 (直接経費: 41,900千円)
1997年度: 93,000千円 (直接経費: 93,000千円)
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キーワード | ミオシン / ダイニン / 一分子観測 / 分子モーター / 細胞運動分子機構 / 化学力学変換機構 / F1-ATP加水分解酵素 / trpレプレッサー / 一分子計測 / モータータンパク質 / FRET / 力・速度関係 / trpリプレッサー / アクチン / ATP合成酵素 / 光学顕微鏡 / 蛍光エネルギー移動 / レーザートラップ / 蛍光 / 光ピンセット / RNAポリメラーゼ |
研究概要 |
モーター分子の動態を一分子レベルで解析する新手法を開発し応用研究を行った。木下は分子方向性を調べる新手法でミオシン上を滑走するアクチンの回転を測定した。柳田はミオシン一分子を観測する技術でATP加水分解反応と滑り運動との間に数100msの遅れがあることを発見した。上村は、一分子FRETを実時間観測できる装置を開発し、総合班との共同研究でミオシン一分子のFRET変動を観測した。嶋本は、大腸菌trpリプレッサーがDNA上をスライドし特異的部位に対する親和性を高めることを明らかにした。モーター分子の動態は、大きな目印を結合させて解析する手法も極めて有効である。木下は、F1-ATPaseに蛍光アクチンを付ける画期的な方法で120度の回転ステップを持ち無負荷条件では毎秒100回転の高速となることを示した。柳田は、微小ガラス針にミオシン分子を結合させる実験系で一分子の力〜速度関係や速度の温度依存性は筋線維と同じであることを示した。本プロジェクトでは一分子解析に将来結びつく可能性の高い新材料・新手法の開発にも着手した。上村はcagedATPを使った解析で力発生とdynein・ADP生成過程とが合致することを示した。上田は、単頭ミオシンとの比較研究より双頭分子のモーター領域間には機能的共同性があることやG680V変異ミオシンは安定な架橋を形成することなどを示した。また、大岩はクラミドモナスのdynein cは8nmのステップ変位を持ち連続的な運動を起こすこと、dynein fはduty ratioの高いモーターであることなどを発見した。嶋本はRNAポリメラーゼの転写開始期に短鎖RNAのみを合成する転写中間体があり、その生成はポリメラーゼ同士の衝突で促進されることを発見した。新しい蛍光性ATPアナログを用いミオシン結合に伴う蛍光変化を見る手法(大岩)、高精度のAFM装置でミオシンフィラメントの負電荷量分布を調べる研究(柳田)、分子モーターを使い人工的に一方向へ運動させる手法の開発(上田)、AFMによるモーター分子振動現象の観測(上村)など、今後応用的な面で期待される新手法も多く試みた。
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