研究課題/領域番号 |
09279219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
本間 道夫 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50209342)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | イオンチャネル / システイン置換 / ビブリオ菌 / べん毛 / モーター |
研究概要 |
最近、Na^+駆動型モーターのエネルギー変換ユニットあるいはイオンチャネルに対応すると考えられる遺伝子(motX、motY、pomA、pomB)が同定された。MotX、MotYタンパク質は共に1回膜貫通タンパク質で、特にMotXは、Na^+チャネルであると提唱されている。PomAタンパク質は4つの推定膜貫通領域を持ち、大腸菌のMotAにおいてイオンの透過に重要であると考えられているアミノ酸がよく保存されていた。このことから、PomAはモーター中でNa^+チャネルとして機能している可能性が考えられた。そこで、PomAの細胞外ループ領域について、システイン置換法により解析をおこなった。21番目のバリンから34番目のセリンまでをloop1-2領域(1本目と2本目の膜貫通領域の間)と考え、すべてについてシステイン置換体を作成した。これらのうち、G24C変異体だけが、システインに置換しただけで運動能を失い、D31C変異体は運動能が低下した。この2変異体を含むすべてについて、チオール基特異的化学修飾剤であるDTNBを作用させたところ、G23C、S25C、D31C、S34Cの4変異体が軟寒天培地上での運動を阻害された。またloop3-4領域では、167番目のセリンから171番目のグルタミン酸までの5変異体を作成した。これらのうち、システインに置換しただけで運動能を失うものはなく、M169C、D170C、D171Cの3変異体が修飾剤の付加により、運動能が低下した。さらに、細胞内ループ領域の負電荷を持つ3つのアミノ酸と、4本目の膜貫通領域中のスレオニンについてもシステイン置換をおこなった。次に、細胞外ループの3変異体(G23C、M169C、D170C)と細胞内ループの3変異体(D71C、D148C、D202C)について、DTNBとNEMの2種類の修飾剤を用いて、直接遊泳速度を測定し、阻害効果を調べた。膜を通過しないと考えられているDTNBは、細胞外の3変異体のみ遊泳速度を低下させた。
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