研究課題/領域番号 |
09280207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸田 達史 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30262025)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 福山型先天性筋ジストロフィー / 第9番染色体長腕31 / レトロポゾン / 挿入変異 / 創始者変異 / FCMD原因遺伝子 / FCMD原因蛋白質 |
研究概要 |
福山型先天性筋ジストロフィー(FCMD)は、先天性筋ジストロフィーに、脳奇形を伴う常染色体性劣性遺伝疾患であり、日本に多く、悲惨な病気であるが、本態はほとんどわかっていない。我々は本症の遺伝子が第9番染色体長腕31-33領域に存在することを報告してきた。本研究では、本症の病態解明ならびに未知の脳機能分子の発見へむけて、第9番染色体長腕31のごく狭い領域に絞りこまれたFCMD原因遺伝子を単離し、遺伝子産物を同定し、その機能を追求することを目的としている。当該年度は 1)FCMD遺伝子座を9q31に決定した後、病気の創始者は1人でありそれが全国に広がったこと、患者DNAには予想領域にinsertionが存在し、FCMD染色体の86%、患者の95%以上がinsertionを持つことを明らかにした。 2)さらにこのinsertionを検出する断片をプローブにしてcDNAライブラリーをスクリーニングし、得られた候補cDNAにおいて、患者における変異を発見し、ついに福山型遺伝子の同定に成功した。FCMD遺伝子はcDNAとして全長約8kb、461アミノ酸の蛋白質をコードしており、既知の蛋白質との相同性はなかった。 3)FCMDはレトロポゾンの挿入変異が遠い祖先から伝わった最初の疾患である。 4)今後、特異抗体を作成し、組織学的局在を検討、生化学的解析を行うとともにノックアウトマウスを作成し、病態を解析する。
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