研究課題/領域番号 |
09281102
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 (1999-2001) 群馬大学 (1997-1998) |
研究代表者 |
永井 良三 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (60207975)
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研究分担者 |
鍋島 陽一 京都大学, 医学部, 教授 (60108024)
東山 繁樹 大阪大学, 医学部, 助教授 (60202272)
堀越 正美 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (70242089)
森下 竜一 大阪大学, 医学部, 助教授 (40291439)
高橋 克仁 大阪成人病センター, 主任研究員 (40211338)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
199,800千円 (直接経費: 199,800千円)
2000年度: 52,800千円 (直接経費: 52,800千円)
1999年度: 51,600千円 (直接経費: 51,600千円)
1998年度: 47,700千円 (直接経費: 47,700千円)
1997年度: 47,700千円 (直接経費: 47,700千円)
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キーワード | 血管 / 平滑筋 / 遺伝子治療 / 遺伝子発現調節 / 形質変換 / 動脈硬化 / 老化 / 心血管リモデリング / 転写因子 / klotho / クロマチン転写 / HB-EGF / カルポニン / Smooth muscle / Klotho / 血管平滑筋 / BTEB2 / プロモーター / INOS / Znフィンガー / 組織因子 / アテレクトミ- |
研究概要 |
本研究は、血管平滑筋細胞形質変換と増殖の分子機構を明らかにすることを目的としている。具体的に、血管平滑筋細胞の分子マーカーの遺伝子発現を制御する内的プログラムと外因性因子を明らかにすることにより、動脈硬化の分子機構と治療に新しいアプローチの開発を目的としている。次の3つの研究課題を設定した。1)平滑筋特異的転写調節機構と平滑筋が合成型へ形質変換する際の遺伝子転写機構の解明、2)血管平滑筋の形質変換を制御する増殖並びに増殖抑制因子の細胞内情報伝達系の解明、及び3)高効率の遺伝子導入法を用いて動脈硬化の成因解明と平滑筋遺伝子の血管系における機能解明。 上記の課題に対して、次の成果をあげた。1)脱分化平滑筋で発現する転写因子の機能解析:平滑筋細胞の脱分化形質への変換の分子メーカーに位置づけられるミオシン重鎖SMemb遺伝子の転写制御に関わる転写因子BTEB2の機能解析を通して、BTEB2の転写誘導の機序解明ならびに活性化するシグナルの解明、さらにBTEB2のノックアウトマウスを作成し、これが重要な心血管リモデリング因子であることを解明した。またレチノイド受容体リガンドは、BTEB2の機能を抑制し、個体レベルでも血管障害を軽減することを示した。2)平滑筋分化における転写系の解明:クロマチン構造変換因子を中心に、平滑筋の転写調節に必要な転写制御ならびにマシーンの要素を解明し、さらにその機能的な制御を明らかにした。3)膜アンカー型増殖因子HB-EGFによる血管平滑筋細胞の増殖制御機構:HB-EGFのshedding酵素の候補であるADAMファミリーの遺伝子によるHB-EGFのsheddingへの機能的な制御の有無さらにその制御機構を解明した。4)老化抑制遺伝子klothoの分子機能と発現解析:Klotho遺伝子はカルシウムホメオスタシスの制御に重要であり、同遺伝子の欠損はカルパインの活性化を誘導することを明らかにした。5)カルポニンh1遺伝子欠失マウスの作製:分化型平滑筋細胞に選択的に発現するカルポニン遺伝子をノックアウトし、筋収縮機構に異常を来すことを解明した。6)遺伝子導入による平滑筋形質変換機構の解明:平滑筋細胞増殖に関わる転写因子E2FやNFKBに対するデコイを用いた血管拡張術後の再狭窄の抑制効果について検討した。その結果、ハイドロゲルカテーテルを用いた投与が有効であることを明らかにした。さらに、新しいレプリコンベクターの開発ならびに脂肪組織でのHVJリポソームの導入の最適化を行った。
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