研究課題/領域番号 |
09281104
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
北 徹 京都大学, 医学研究科, 教授 (60161460)
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研究分担者 |
室田 誠逸 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 教授 (50072989)
佐藤 靖史 東北大学, 医学研究科, 教授 (50178779)
永井 良三 東京大学, 医学系研究科, 教授 (60207975)
児玉 龍彦 東京大学, 先端科学技術センター, 教授 (90170266)
渋谷 正史 東京大学, 医学系研究科, 教授 (10107427)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
259,200千円 (直接経費: 259,200千円)
2001年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 44,100千円 (直接経費: 44,100千円)
1999年度: 61,500千円 (直接経費: 61,500千円)
1998年度: 66,900千円 (直接経費: 66,900千円)
1997年度: 83,700千円 (直接経費: 83,700千円)
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キーワード | 粥状動脈硬化 / 血管内皮細胞 / 血管形成 / 血管新生 / 血管平滑筋細胞 / 形質転換 / 接着分子 / 酸化LDL / 脈管形成 / ずり応力 / 遺伝子導入 |
研究概要 |
本研究班は動脈硬化の発症・進展の分子機構を探るべく、わが国における先端的研究者を班員に迎え平成9年に発足した。その特徴は、発生学、血液学といったこれまで血管研究から遠いと思われてきた分野から多数の研究者を募り、学際的な研究を展開したことである。これにより、世界的にみても最高水準の独創的な研究成果があげられるとともに、それを臨床医学に応用するいわゆるトランスレーショナルリサーチの基盤が組みあがった。とりわけ、動脈硬化を個体発生にさかのぼる形態形成過程ととらえることからのアプローチは、これまでの動脈硬化学の分野に参画しなかった研究者の参入を促す結果となり、血管研究の基盤がさらに強固なものになったと考える。さらに、動脈硬化の発生には血管内皮細胞の活性化と血球細胞の関与が必須であることを実証し、その分子機構に関わるCD36、Lox-1、SRPSOXに代表される新規受容体蛋白の同定が行なわれるとともに、脂肪細胞が多様なサイトカインを生成分泌する臓器システムであることが明らかにされた。また動脈硬化進展病巣における血管平滑筋細胞の形質転換の分子機構についても、関与する転写制御因子ならびにその発現調節の分子機構が詳細に解明された。このような研究成果一般市民に公開するべく、平成13年10月31日、11月1日の2日間にわたり東京都において「第16回大学と科学公開シンポジウム」を開催した。当シンポジウムは本研究班の班員がその大部分を担当し、サブテーマとして、(1)血管形作りから動脈硬化を考える、(2)動脈硬化のしくみをさぐる-血管内皮細胞と血球細胞の役割、(3)動脈硬化のしくみをさぐる-平滑筋細胞の役割、(4)21世紀の動脈硬化研究-基礎医学は効して治療に繋がる、の4セッションを企画した。そこでは最新成果報告を行なうと共に、一般市民から質問を募るという意味において画期的な企画であり、多数の参加者のもと成功裏に終了した。これらの結果をも加えて、各班員(計画、公募すべてを網羅して)から研究期間の成果を集大成すべく、最終的な成果報告書を編纂した。 以上、4年間にわたる研究成果は当初の予想を大きく上回り、今後本研究分野を専攻する若手研究者の奨励に繋がったほか、広く最新成果を一般市民に公開することで、社会・公共的にも一定の使命を果たしたと考える。
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