研究課題/領域番号 |
09281205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 圭三 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (30072937)
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研究分担者 |
新井 洋由 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (40167987)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 酸化リン脂質 / 分解酵素 / 血小板活性化因子 |
研究概要 |
組織内には、構造も性質も異なる二種類のPAFアセチルハイドロラーゼが存在していることを我々は既に見出している。これらの中で、II型PAFアセチルハイドロラーゼと名付けた酵素をクローニングしたところ、血漿型の酵素とアミノ酸シークエンス上40%の相同性を持つ酵素であることが明らかになった。さらに細胞内型はN末端にミリスチン酸が結合しているユニークな酵素であり、興味深いことに、細胞に酵素ストレスを与えると酵素が細胞質から膜画分へ移行することが分かった。本酵素はin vitroではPAFのみならず酸化されたリン脂質もよく加水分解することから、細胞に酵素ストレスを与えたときに生成した酸化リン脂質を消去している可能性が考えられた。また、本酵素を過剰発現した細胞では、酵素ストレスに対する抵抗性も高まっていることも見出された。以上のように、細胞内のII型PAFアセチルハイドロラーゼは細胞内の酸化リン脂質を消去する新しいタイプの抗酸化酵素であることがわかった。
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