配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 26,000千円)
2000年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1999年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1998年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1997年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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研究概要 |
気球観測:当該研究期間である1997-2000年の毎年7-8月に磁気緯度の高いカナダ北部のリンレークにおいて気球観測を行った。1997年は太陽活動極小期に当たり,その後は太陽活動極大期へ向けた移行期であり2000年度には太陽磁場反転があった。この間毎年高統計精度の宇宙線データを収集できたことは,太陽モジュレーションを理解する上で,また本研究の目的である一次起源反陽子の存在を探る上で,極めて意義深い。 測定器開発:本研究での主要な開発項目は,飛行時間測定器の時間分解能の向上,エアロジェルチェレンコフ検出器の搭載,シャワーカウンタ(立体角の〜20%)の搭載,データ収集系の改良である。 データ解析:これらの改良により,反陽子識別可能エネルギー領域が拡大し,二次起源反陽子に特徴的なスペクトルのピークを観測することに成功した。翌年のデータを合わせて反陽子スペクトルの年次変化を始めて観測した。またトリガー機能,オンラインイベントフィルタ機能の強化により,反陽子の収集効率を向上させるとともに,高エネルギー及び低エネルギー陽子のデータ収集を行うことが可能になった。更に上昇中のデータ収集により各大気高度での宇宙線スペクトルを測定し,宇宙線大気発展についても新たな知見を得ることができると期待される。1999年には乗鞍山頂での宇宙線観測を行い,各種宇宙線のエネルギースペクトルを測定した。
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