研究課題/領域番号 |
09304038
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
榊原 俊郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70162287)
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研究分担者 |
天谷 健一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70261279)
網塚 浩 北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40212576)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
20,300千円 (直接経費: 20,300千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 15,900千円 (直接経費: 15,900千円)
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キーワード | 反強四重極転移 / 反強磁性転移 / 磁気相図 / 磁気八重極相互作用 / 超伝導混合状態 / 常磁性効果 / d波超伝導 / ピーク効果 / α波超伝導 / 磁化測定 / 反強四極子転移 / 一軸圧力効果 / PrPb_3 / TmTe / Ce_xLa_<1-x>B_6 / H-T相図 / メタ磁性 / 磁場誘起反強磁性 |
研究概要 |
(1)反強四重極転移系の磁気相図 PrPb_3について反強四重極転移の磁気相図を明らかにした。反強四重極転移温度の上昇は[100]、[110]、[111]の順に抑えられることがわかった。この結果を平均場モデルで解析したところ、反強四重極転移温度の上昇は反強四重極相において磁場誘起される反強磁性モーメント間の磁気相互作用によること、相図の異方性の説明には磁気八重極相互作用が必要であることがわかった。 (Ce,La)B_6系では未知の秩序相であるIV相について、常圧下および一軸応力下の精密な磁化測定を行った。常圧ではIV相に磁気異方性が見られなかった。しかし[110]方向の1軸圧下でIV相に顕著な磁気異方性が現れた。IV相の磁気特性は通常の反強磁性転移では説明できず、1軸応力に極めて敏感な秩序変数であると言える。 TmTeの反強磁性転移(0.2K)に伴い強磁性モーメントが現れることがわかった。これは1.8Kにおける反強四重極秩序の存在、またそれが反強磁性と同じ波数を持つことを意味している。 (2)重い電子系超伝導体の超伝導混合状態における磁化特性 URu2Si2の高純度単結晶試料について超伝導相の磁化測定を行い、常磁性効果を調べた。Tcと直下でG-Lパラメータκ2に顕著な減少が見られ、スピン常磁性による超伝導の抑制効果が存在していると考えられる。この結果はURu2Si2超伝導相の電子対がd波である可能性を強く示唆する。 CeRu_2のピーク効果の原因を調べるために混合状態の磁化過程を詳細に測定した。G-Lパラメータκ2の温度変化からは常磁性効果が存在しないと言え、FFLO相への転移の可能性は少ない。この物質のピーク効果はむしろシンクロナイゼーション効果と呼ばれるピニング力の増大によって説明可能である。
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