研究課題/領域番号 |
09305035
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
玉井 信行 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90010818)
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研究分担者 |
細見 正明 東京農工大学, 工学部, 教授 (90132860)
加藤 和弘 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (60242161)
奥田 重俊 横浜国立大学, 環境科学研究センター, 教授 (00000141)
辻本 哲郎 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (20115885)
中村 俊六 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (10023300)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
23,400千円 (直接経費: 23,400千円)
1998年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
1997年度: 13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
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キーワード | 魚類生息域 / 適性曲線 / 付着藻類 / 河床植生 / 底生無脊椎動物 / アレロパシー / 底生無脊髄動物 / 底生無脊堆動物 |
研究概要 |
潜在自然型河川計画を確立し、これに基づく河川改修を進展させるためには、さらに定量的な評価体系が必要である。例えば、「どのような自然さが自然であるか」などの質問に答えられるような体系が必要である。幾つかの代替案の中から、生息域適性度の定量的な評価を行うための一般的な技術を開発する必要がある。 このような観点から、本研究においては生息域適性度評価の体系を流量増分式生息域評価法(Instream Flow Incremental Methodology略して、IFIM)を中心に取りまとめた。生息域適性度評価は、健全な生態系を保護するための制度的側面を始めとして、流域の健全な管理に関する殆ど全ての側面を含んでいる。このIFIMは流量が段階的に変化したときに生息域の適性度がどのように変化して行くかを予測することを基本にしており、二次的な評価法が積層的に組み合わさった開かれた体系である。 本研究においては、IFIMに用いられる二次的な評価法の中で、水理評価法、魚類を対象とする微視的生息域評価法、水温と水質を対象とする巨視的生息域評価法、河床形態の変化を対象とする流れと植生が相互に干渉する過程の河川景観評価法、植生や鳥類を対象とする高水敷の評価が行われ、進展が見られた。魚類生息域適性曲線については、農具川、乙川などの現地における魚の生息数の観察より、第1種から第3種までの特性の分析、さらには従来考慮されてこなかった要因を含めて適性曲線を構築する微視的な評価法を開発した。また、巨視的な生息域評価法では、植生浄化の機能の定量化、河畔植生が水温に与える効果を計算出来るシミュレーションが構築された。水理評価法では越流型水制周辺の3次元流れの解析法が樹立された。乙川を中心とした綿密な野外観測により、潜在自然植生の概念をはじめて河川に適用出来ることが確認された。本研究では付着珪藻類、鳥類、を対象に種多様性を評価出来る統計的な手法を提案している。さらに、こうした種多様性に与える植生の効果を植生の構造的な特性と関連付けて解析した。
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