研究課題/領域番号 |
09305043
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桑原 誠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40039136)
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研究分担者 |
松田 弘文 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00282690)
宮澤 薫一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (60182010)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
35,600千円 (直接経費: 35,600千円)
1999年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1998年度: 11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
1997年度: 16,800千円 (直接経費: 16,800千円)
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キーワード | チタン酸バリウム / ゾルーゲル法 / ナノ構造透明結晶性ゲル / 透光性セラミックス / 強誘電特性 / 光学特性 / 細孔分布 / 粒子サイズ効果 / 高密度ゾルーゲル法 / 金属アルコキシド / 透明ゲル / ナノ結晶 / 低温合成 / 強誘電体 / ゾルゲル法 / ナノ構造透明セラミックス / サイズ効果 / モノリシックゲル / バンドギャップ |
研究概要 |
本研究課題で得られた成果の概要を以下に記す。 1)透明結晶性BaTiO_3モノリシックゲルの合成: 研究代表者らが開発した1.0mol/L Ba,Tiアルコキシドの水蒸気加水分解による高濃度ゾルーゲル法により、透明かつ結晶性のBaTiO_3モノリシックゲルの合成に初めて成功した。0℃での加水分解における添加水量に対するゲルの結晶化度及びポア構造の変化について、詳細な実験を行いその挙動を定量的に説明した。 2)BaTiO_3ゲルの結晶化過程の解明: 高濃度Ba,Ti前駆体溶液の加水分解によるBaTiO_3結晶の生成過程を、FT-IR,DTA-TG,XRD,TEMにより定量的に明らかにした。添加水量とエージング時間が十分であれば前駆体からBaTiO_3ナノ結晶が直接生成することを明らかにした。 3)透明BaTiO_3ゲルの細孔分布と光学的特性: N_2ガス細孔分布測定装置を用い、透明BaTiO_3ゲルは3-10nmのシャープな細孔分布を持ち、また光学的吸収端の測定からBaTiO_3ナノ結晶のバンドギャップはサイズ効果により増大していることを明らかにした。 4)透光性BaTiO_3セラミックスの合成: 透明BaTiO_3ゲルを焼成すると、大部分は不透明のセラミックスになったが、特定のポア構造を持つゲルのみは1100℃の焼成で透光性セラミックスになることを見出した。このゲルは低温から緻密化を示し、通常のゲルとは全く異なる焼結挙動を示すことが判明し、その現象は乾燥ゲル中のポアサイズと量に直接関係していることを明らかにした。 5)透光性BaTiO_3セラミックスの誘電特性及び光学的特性: 本研究で合成された透光性BaTiO_3セラミックス(0.5-1μm)は明確なD-Eヒステレシス曲線を描き、強誘電性を示すことを確認した。本実験では、粒径0.01μm以下の透明セラミックスを得ることはできなかったのでサイズ効果についての詳細な情報を得るには至らなかった。
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