研究課題/領域番号 |
09305047
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
瀬尾 眞浩 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20002016)
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研究分担者 |
伏見 公志 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20271645)
安住 和久 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60175875)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
30,400千円 (直接経費: 30,400千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 26,800千円 (直接経費: 26,800千円)
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キーワード | メカノエレクトロケミストリ / ナノインデンテーション / 不働態皮膜 / 荷重―深さ曲線 / 機械的性質 / 鉄 / チタン / アノード酸化皮膜 / メカノエレクトロケシストリ / 荷重-深さ曲線 / 荷重-変位曲線 / 電気化学測定 / 硬度 |
研究概要 |
1.水溶液中、電気化学的に制御された単結晶鉄(100)表面のナノインデンテーションをおこない、荷重―深さ曲線のその場測定からメカノエレクトロケミストリ確立のための基礎的知見を得た。単結晶鉄表面といえども、表面の硬さは表面微小部の位置によってばらつきを示した。しかし、統計処理をおこない表面硬さの最頻値を電位にたいしてプロットすると、表面硬さの最頻値は0.25V(SHE)で最小となった。0.25V以上で、表面硬さの最頻値は電位の上昇すなわち不働態皮膜の厚さの増加とともにほぼ直線的に増加する結果から、下地鉄の硬さと皮膜の硬さを分離することに成功した。pH8.4のホウ酸塩水溶液中、1.0Vで不働態化した単結晶鉄(110)表面および(100)表面のナノインデンテーションをおこない、表面の硬さの結晶面による違いを調べた。しかし、表面硬さは結晶面に余り依存しない結果が得られた。 2.水溶液中、多結晶チタン表面にアノード酸化物皮膜を形成させ、表面微小部の荷重―深さ曲線の測定よりアノード酸化物皮膜で覆われたチタンの表面硬さをアノード酸化電位の関数として調べた。表面硬さはアノード酸化電位の上昇とともに増加する傾向を示した。しかし、アノード酸化物皮膜のブレークダウンが起こる電位以上で、表面硬さは逆に減少した。ガラス基板上にマグネトロンスパッタリング法により作成したチタン薄膜を、4種類の水溶液中でアノード酸化した際、アノード酸化皮膜にかかる応力をレーザービームデフレクション法により測定するとともに表面硬さを測定した。いずれの溶液においてもアノード酸化皮膜には圧縮応力がかかり、特に硫酸中でアノード酸化した場合、皮膜にかかる圧縮応力は最も大きかった。また、表面硬さも硫酸中でアノード酸化した場合が最も大きかった。このことより皮膜にかかる圧縮応力と表面硬さとの間に相関性のあることがわかった。また、皮膜のブレークダウンによる表面硬さの減少は圧縮応力が緩和されることで説明された。
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