研究課題/領域番号 |
09305051
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
江見 俊彦 東北大, 素材工学研究所, 教授 (30250822)
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研究分担者 |
柴田 浩幸 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (50250824)
鈴木 幹雄 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (10261471)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 26,000千円)
1998年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1997年度: 21,900千円 (直接経費: 21,900千円)
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キーワード | MnS / 析出 / 溶解度 / Fe-42%Ni合金 / 共焦点走査型レーザー顕微鏡 |
研究概要 |
Fe-42%Ni合金と鋼を溶融状態から凝固、冷却した時の析出相を共焦点走査型レーザー顕微鏡でその場観察を行い以下の結果を得た。 1.Fe-42%Ni合金はシャドウマスク材料等に用いられ、打ち抜き特性を向上することが重要であり、この特性の向上には高温で析出するMnSが重要な役割を担っている。溶体化処理後冷却過程でのMnS相の析出温度を直接観察から測定し、MnとSのFe-42%Ni合金中での溶解度積を温度関数として求めた。求めた溶解度積は従来鋼で報告されている溶解度積と近かった。析出後のMnS相の成長過程をその場観察するとともに、急冷した試料の分析から析出したMnSはアルミナを核として成長していることがわかった。これらはFe-Ni合金の打ち抜き特性の向上に必要なMnS相の析出現象の基礎データを提供した成果である。 2.Mn系硫化物の鋼の固相中での析出・成長挙動を明らかにすることは、鋼の機械的性質の向上に重要である。鋼中においても上記と同様の観察を行った。析出温度は文献値に比べて、125K低かった。これは析出物がFeを固溶した(Mn、Fe)Sであるため純粋なMnSの値とは異なったと考えられる。析出物の成長速度は非常に速く、析出物の粒径は時間の約1/3乗に比例して大きくなった。このことから、析出物はオストワルド成長と同じ機構で成長したと考えられる。オストワルド成長を考慮した析出物の成長モデルで、臨界核半径を0.5nmとした場合の成長速度は観察結果と良く一致した。
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