研究課題/領域番号 |
09306014
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伏谷 伸宏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70012010)
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研究分担者 |
渡部 終五 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40111489)
池上 晋 広島大学, 生物生産学部, 教授 (80011980)
唐木 英明 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60011912)
松永 茂樹 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (60183951)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
26,200千円 (直接経費: 26,200千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1998年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1997年度: 10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
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キーワード | 海綿 / 生物活性物質 / アクチン / カルモジュリン / 酵素阻害物質 / 棘皮動物胚 / アルカロイド / マクロリド / 水圏無脊椎動物 / ホヤ / 細胞毒性 / 平滑筋 / ヒトデ胚 / リン酸化 / 酵素阻害 / 酵素阻止 / ペプチド / カリクリン / 動物細胞 / 水圈無脊椎動物 / アクチン脱重合 / 孵化酵素 / マイカロライド / 海洋天然物質 / タンパク質脱リン酸化酵素 / カソクリン |
研究概要 |
日本各地で採集した海洋無脊椎動物について、P388マウス白血病細胞に対する細胞毒性、ラット線維細胞3Y1の形態変化、タンパク質脱リン酸化酵素など多数の酵素に対する阻害作用を検索し、浮かび上がった有望検体から活性物質の単離と構造決定を試みたところ、71種の新規化合物を発見することができた。またカリクリン類の構造-活性相関を検討して、その酵素との相互作用について重要な知見を得ることができた。 アクチン重合阻害剤であるマイカロライド類について作用機序の詳細な検討を行ったところ、これらのマクロライドはサイトカラシンDやラトランキュリンAとは異なるアクチンの部位に結合することが明らかとなった。さらに、ビスセネライドA、アプロニンAおよびペクテノトキシン2もアクチン重合阻害作用を示し、ビスセオネライドA1分子は2分子のG-アクチンと結合して重合を阻害することが判明した。スッテレッタミドAは平滑筋の収縮を誘起するが、これはカルシウム依存性タンパク質のカルモヂュリンを阻害することによりミオシン軽鎖のリン酸化が阻害されたためだあることが分かった。また、デイスコデーミンAは生体膜中にポアを形成して細胞膜透過性亢進作用をしめすこと、セオネラミドAとFは17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼIVおよびグルタミン酸デヒドロゲナーゼと親和性を示すことが判明した。 イトマキヒトデ受精卵の発生に影響する物質を主に海綿から検索した結果、胞胚形成を特異的に阻害するアンコリノシドAおよび原腸形成を阻害するノルセスタテルペンのロパロ酸BおよびCを発見することができた。一方、ジャスピシンはバフンウニの孵化酵素を特異的に阻害することが分かった。最後に、バフンウニ卵の小胞体タンパク質ANO39のリン酸化されるアミノ酸部位を特異的に認識する抗体を作成し、オカダ酸やカルクリンAなどのタンパク質脱リン酸化酵素阻害剤を検出できる簡便な系を樹立することができた。
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