研究課題/領域番号 |
09306024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | (財)国際科学振興財団 (1999) 筑波大学 (1997-1998) |
研究代表者 |
村上 和雄 財団法人国際科学振興財団, 専任研究員 (70110517)
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研究分担者 |
堀口 尚 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (30238795)
粕谷 義俊 (粕谷 善俊) 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70221877)
深水 昭吉 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (60199172)
杉山 文博 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (90226481)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
1999年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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キーワード | レニン・アンギオテンシン系 / 動脈硬化 / 食塩 / つくば低血圧マウス / つくば高血圧マウス / 腎臓 / 大動脈瘤 / 動脈硬化症 / コレステロール / 脂肪 / アンギオテンシンII / 受容体 / レニン / 高血圧 / アンジオテンシノーゲン / 妊娠 / トランスジェニックマウス / アンジオテンシンII / 臓器傷害 |
研究概要 |
1.動脈硬化モデルとしての高血圧マウス ヒト・レニンとヒト・アンギオテンシノーゲンの両遺伝子を有する「つくば高血圧マウス」を高脂肪、高コレステロール食で3週間飼育したところ、肺に通じる大動脈の基低部に顕著なLesionの沈着を認めた。この量はコントロール・マウスの5〜6倍に達した。従って、つくば高血圧マウスは食餌組成を換えて飼育することにより、高血圧あるいはレニン・アンギオテンシン(RA)系の活性化による動脈硬化症の新しいモデルが誕生したことになった。 2.つくば高血圧マウスの血管病態解析 つくば高血圧マウス(THM)の血管状態を生理学的及び組織学的に解析した。若齢のTHMは、すでに生体と同様にRA系の亢進による高血圧を発症し、その血管壁は血管平滑筋細胞の形質転換による血管リモデリングを生じており、大動脈血管壁の肥厚が観察された。このTHMに食塩を投与したところ、血管病が進展して激しい大動脈瘤を発症し、血管の破裂による投与早期の死亡個体が観察された。これらのことから、高血圧状態にあるTHMへの食塩投与は、血管病態を進展させ、さらにメカニカルストレスが関与して大動脈破裂にいたる可能性が示唆された。 3.腎臓形成に及ぼすレニン・アンギオテンシン系の影響 つくば低血圧マウス(アンギオテンシノーゲン遺伝子欠損マウス)のコンジェニック型では、生後7日以内に死亡するマウスが続出した。新生仔マウスの腎臓を観察したところ、ホモ欠損マウスでは腎臓の形態形成異常がみられた。次に、生後1週間にわたり生理食塩水の皮下投与による処置を試みたところ、死亡率の著しい回復がみられた。このことから、RA系の機能不全により、マウス胎仔の腎臓形成不全が生じ、新生仔マウスは水・電解質代謝異常により死亡するが、食塩処置により生存し、その後の発育も可能であることが明らかとなた。
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