研究課題/領域番号 |
09307006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
清野 宏 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10271032)
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研究分担者 |
権 美那 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80324846)
廣井 隆親 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80228824)
高橋 一郎 大阪大学, 微生物病研究所, 講師 (20206791)
山本 正文 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (80210558)
島岡 要 大阪大学, 医学部, 助手 (40281133)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
30,500千円 (直接経費: 30,500千円)
2000年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1999年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1998年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1997年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | 粘膜免疫 / パイエル板 / CMIS / B-1細胞 / IL-5 / IL-15 / CMIS独立型 / 粘膜細胞イントラネット / 粘膜細胞間インターネット / 粘膜細胞間イントラネット / 粘膜免疫機構 / 粘膜誘導型寛容 / 経口免疫寛容 / 粘膜系γδT細胞 / TCRδ遺伝子欠損マウス / IL-10 / 上皮細胞間リンパ球 / IgA / コレラ毒素 / IL-7 / IL-7R / γδT細胞 / 上皮細胞 |
研究概要 |
人類が生息していくために不可欠な呼吸・消化・吸収という生理的行為を通してヒトは感染症やアレルギーを引き起こす様々な病原微生物やアレルゲンを体内に取り込んでいる。人間にとって都合の良い分子と悪い分子の識別をし、第一線の防御バリアーとして作用しているのが粘膜免疫機構であり、その構成はαβ/γδT細胞、B細胞、抗原提示細胞に代表される免疫担当細胞群のみならず管腔側を被う上皮細胞も深く関与しながら、ダイナミックかつ巧妙な粘膜細胞間インター・イントラネットを構成している。様々な病原微生物やアレルゲンの侵入経路を考慮すると、最も重要でありながら、現在まで過小評価されていたのが第一線の防御システムとしての粘膜免疫機構である。免疫学の新大陸といわれる粘膜免疫を生体防御のニューパラダイムとして本研究計画を進めてきた。粘膜免疫の特異性を反映する上皮細胞を免疫担当細胞としてとらえ、隣在するγδ/αβT細胞群、IgA前駆B細胞群との間に存在する粘膜細胞間インター・イントラネットについて、細胞・遺伝子クローニング法、トランスジェニック法や臓器特異的遺伝子ノックアウト法など最先端の手法を駆使しながら、分子・細胞レベルでの解析を推進してきた。例えば、粘膜系T細胞群の発達・分化には隣在する上皮細胞とγδT細胞との間においてIL-7/IL-7RとIL-2/IL-2Rを介するサイトカイン活性化シグナルが深く関与していることを解明した。また、病原細菌による粘膜細胞間イントラネットに不可欠なIL-7/IL-7Rを介したシグナル分断メカニズムの可能性や毒素による粘膜系T細胞群のクローナルな欠損、アナジー誘導について新知見をみいだした。粘膜細胞間インター・イントラネットを介して誘導されるIgA抗体産生システムに関しても既存するCMIS依存型IgA誘導系だけでなくCMIS独立型にIgAを誘導・制御するシステムが存在する事を発見した。さらに上皮細胞を中心としたγδ/αβT細胞そしてIgA前駆B細胞の三者細胞間インター・イントラネットの存在について、その詳細について現在も研究を発展させている。この様な研究体制を反映して平成9年(1997年)から開始された本研究計画では、70編の国際学術論文を国際的に権威のある免疫学・感染症学に関連する学術誌に報告することができた。さらに、26編の総説を国際誌に発表した。
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