研究課題/領域番号 |
09307012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中田 力 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50281720)
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研究分担者 |
相馬 芳明 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (30163132)
辻 省次 新潟大学, 脳研究所, 教授 (70150612)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1998年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 磁気共鳴軸索画像 / 拡散強調画像 / axonography |
研究概要 |
本研究は申請者がカリフォルニア大学在職時代に開発した磁気共鳴画像による軸索機能解析法(軸索画像axonography)の臨床応用開発を目的とした行われた。近年まで、非侵襲的手法により、神経細胞のみを画像化する方法論は存在しなかった。申請者は神経細胞軸索原形質流による水分子の運動を拡散の不等方性解析を用いて解析することにより、ラットの脳・脊髄において20μのレベルで神経軸索の走行方向、密度定量、原形質流速計測を非侵襲的に画像化することに成功した。現在、この方法論は磁気共鳴軸索画像(MRX)と呼ばれている。脳皮質における軸索の密度は神経細胞の密度と相関する。従って、理論的にはMRXにより神経細胞の絶対数を非侵襲的に定量することも可能となる。本研究は神経変性疾患におけるMRXの臨床応用と神経細胞絶対数定量法の開発とを目指して行われた。 拡散強調画像において拡散テンソルD_<app>^ζのどの成分がecho信号の強度Sに影響を与えるかは傾斜磁場パルスのかけ方で決まり、スカラー項G^TD_<app>^ζGで決定される。一般にclosure relationshipΣ_i|u_i><u_i|を用いてスカラー積<G|D_<app>^ζ|G>は正規直交基{u_i}に展開できる。ここから、同一断層面で、full tensor analysisには少なくとも7つ(G=0の場合も含め)、三次元不等法性コントラスト法(3DAC)でも3つの拡散強調画像(DWI)を作成する必要があることが分かる。従って、MRXの臨床応用にはまず、超高速画像法の導入が欠かせない手法となる。そこで初年度は、共鳴方式によるエコーブラナー(EPI)法に基づいた超高速拡散強調画像法の開発と導入に焦点を合わせた。 本研究が〓した具体的な成果は、まず、臨床例を対象としたfull tensor analysisと3DACの施行に成功したことである。当初の研究計画ではすぐに神経細胞絶対数定量法開発に着手する予定であったが、MRXの一般臨床装置での施行要求の声が高く上がり、その要求に答えることが第一と判断されたため、初年度後半から一般臨床装置用softwareの開発に着手し、現在、Version 1の無償配布に到達している。
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