研究課題/領域番号 |
09307026
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山岡 義生 京都大学, 医学研究科, 教授 (90089102)
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研究分担者 |
山本 雄造 京都大学, 医学研究科, 助手 (70281730)
猪飼 伊和夫 京都大学, 医学研究科, 講師 (60263084)
嶌原 康行 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30196498)
尾崎 信弘 京都大学, 医学研究科, 助手 (50211818)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
35,600千円 (直接経費: 35,600千円)
1998年度: 12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
1997年度: 22,700千円 (直接経費: 22,700千円)
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キーワード | 拡大肝切除 / 分子シャペロン / 熱ショック蛋白 / 虚血再灌流障害 / 虚血耐性 / プレコンディショニング / 温熱療法 / 障害肝 / 虚血再潅流障害 |
研究概要 |
1.Non-touch isolation法における肝切除量限界の決定 肝潅流温度条件と肝虚血時間条件の検討により、体内潅流で可能な肝内温度20℃を維持した場合、虚血時間90分の条件で肝外側区域のみを残す切除術で5日以上の生存が安定して得られた。肝門部を切離せず、残存予定肝を体内で潅流冷却する肝切除法では体外潅流に比べ肝の冷却が不十分になる難点があるが、肝動脈や胆管の再建が必要なく手技の簡略化と時間短縮の利点があり、肝切除許容量は通常の肝切除術に比べ大きな遜色は無かった。 2.分子シャペロン活性修飾による肝保護に関する研究 1)熱ショックによる細胞内環境変化の解析 熱ショックによる変化としてはHSP72の産生がおこり、これがストレスに対する耐性獲得に関与することはすでに判明しているが、さらにNFκ-βの活性化抑制やTNF-αの産生抑制が起こっていることが明らかになった。これと熱ショック蛋白との関連については更に検討が必要である。 2)熱ショック遺伝子の肝への導入による耐性付与 肝細胞への遺伝子導入はアデノウィルス法によりミオグロビンやマトリックスメタロプロテアーゼについては充分発現する事が認められた。これらの導入に用いた方法を参考にしてHSP72に関しては検討中である。 3)肝でのストレス反応誘発 アドリアマイシンによる前処置でストレス反応を誘発出来ることは前年度の研究で判明しているがこれにはHSP72の誘導に加えTNF-αの産生抑制効果も関与していることが明らかになった。また熱ショックの反復によりHSP72の発現量の増強がみられ、虚血再潅流に対する耐性も高まることが確認された。さらにGeranyl-geranyl-acetoneの前投与によりストレス反応が増強され、5分間の熱ショック前処置でも15分間の熱ショックと同様の虚血再潅流に対する耐性が獲得できることが判明した。
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