研究課題/領域番号 |
09307030
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉本 高志 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50091765)
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研究分担者 |
中里 信和 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80207753)
城倉 英史 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (30280879)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
23,600千円 (直接経費: 23,600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 21,700千円 (直接経費: 21,700千円)
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キーワード | てんかん / 放射線外科 / 脳磁図 / キンドリング / 脳機能マッピング / 低侵襲 / 扁桃核 / 海馬 / MRI |
研究概要 |
難治性てんかんに対する脳磁図によるてんかん焦点決定とそれに引き続く、放射線外科的治療という低侵襲治療を行うための基礎および臨床研究を行った。1.脳内の標的部位を破壊するのに要する至適線量とその形成過程をラットを用いた動物実験にて検証した。その結果照射後1年で、ラット脳において目標の神経組織を確実に破壊しうる最小線量は75Gyであった。一方、25Gyの照射でも、1年の長期観察を行うと壊死巣を形成する場合があり留意する必要があると考えられた。2.難治性てんかんに対する脳局所放射線照射の影響を検討するため、扁桃核キンドリングラットを用い、側頭葉の各部位を目標として一期的局所放射線照射を行いてんかん発作に及ぼす影響について検討した。その結果キンドリング同側側頭葉の照射では、壊死線量の照射により後発射閾値の上昇と消失を認め、特に外側照射群で著しかった。一方、対側側頭葉への壊死線量照射では、キンドリング誘発けいれん発作の全般化が抑制され、特に内側照射群でこの変化は著しかった。扁桃核キンドリングにおける局所の同期性興奮発射の発現には同側の梨状葉および周嗅領皮質を含む外側皮質の関与が重要であること、また、発作の全般化には対側側頭葉特に扁桃核を含む内側構造物が重要であることが示唆された。3.誘発磁場による脳磁図の信号源推定による脳機能マッピングの正当性を開頭術中の直接的電気刺激によるマッピングとの比較を行し、その正確性、再現性が確認された。4.脳磁図によるてんかん異常活動の局在推定の妥当性を検証した。局在性のある速波成分をとらえる事に成功し、また側頭葉てんかんにおいては、多くの症例で局在が推定可能であると同時に、その伝播を捉えた。特に、放射線外科的治療の対象となると考えられる、側頭葉内側起源てんかん異常波の検出が可能となった。
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