研究分担者 |
大森 良太 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (10262049)
長崎 晋也 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (20240723)
田中 知 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10114547)
等々力 賢 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10270886)
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配分額 *注記 |
19,600千円 (直接経費: 19,600千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1997年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
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研究概要 |
高レベル放射性廃棄物地層処分の安全評価を行う際には,深部地下環境中において人間の手で設計された最後の障壁である人工バリアの評価およびその経年変化が処分システム全体に与える影響について定量的な検討が必要である。 人工バリア緩衝材の候補であるベントナイト主要構成成分,スメクタイトは地下水中に溶存するカリウムイオンをイオン交換反応によって取り込むことで,透水性や吸着性能のより劣るイライトへ経年変化することが知られている。そこでカリウムイオン濃度,スメクタイトのイライト化反応の活性化エネルギー,スメクタイトとイライトの透水係数,吸着分配係数などを用いて,イライト化の進行速度並びにイライト化に伴うガラス固化体の溶解速度や人工バリア内の物質輸送,人工バリアからの物質放出について検討した。 また,ベントナイト中には鉄酸化物が含まれ,その酸化還元反応がベントナイト空隙水中の酸化還元電位を決定していると考えられる。さらにはオーバーパックが地下水と接触して腐食する際に生成する腐食生成物は2価の鉄を含む鉄酸化物であると考えられる。そこで鉄酸化物に対するネプツニウム(Np)の吸着挙動について検討した。 つぎに,結晶性試料並びに化学的に生成させた微粒系の2種類のFe_2O_3とIO_3^-の系における吸着量のpH依存性をバッチ実験により調べるとともに,ラマン分光法によりIO_3^-の分子振動状態を観測した。また,量子化学計算を適用し,吸着前後におけるIO_3^-分子振動スペクトルの変化を理論的に検討し,ラマン分光測定結果と比較検討した。 収着実験に加え,分光実験などによる直接観察を用いて,水溶液中におけるハイドロタルサイト(HT)へのIO_3^-収着反応のミクロな機構を解明するために,層間陰イオンとしてCO_3^<2->を導入したHTとともにNO_3^-を導入したHTを用い,それぞれの固層に対するのIO_3^-の収着機構を検討した。
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