研究課題/領域番号 |
09308035
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
赤池 敏宏 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (30101207)
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研究分担者 |
竹井 謙之 順天堂大学, 医学部, 講師 (10306954)
丸山 厚 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (40190566)
渡辺 恵史 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (40231013)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
26,700千円 (直接経費: 26,700千円)
1999年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1998年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1997年度: 15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
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キーワード | 肝臓の標的治療 / 肝細胞 / アシアロ糖タンパク質レセプター / バイオミメティックス / 肝レクチンの遺伝子導入 / ヒアルロン酸レセプター / ナノ粒子 / 高分子超構造体 / 肝臓 / バイオミメティック / 肝レクチン / グルコーストランスポーター / バイオミメティック糖質高分子 / アシアロ糖タンパク質レセプタ / アラビノガラクタン / 肝臓類洞内皮細胞 / 遺伝子キャリアー / ポリリジン誘導体 / HepG2 / アシアロ糖タンパク質モデル高分子(PVLA) / 肝細胞の形態や増殖 / 分化 / 増殖因子 / 水晶発振子マイクロバランス(QCM)法 / 原子間力顕微鏡 |
研究概要 |
肝臓社会の標的細胞治療をめざすために各種肝臓細胞を認識できるオリゴ糖側鎖を有する両親媒性ポリマーを設計しそのミセル化制御とナノ粒子化をおこなった。 肝臓・膵臓・血液の細胞社会を主たる対象として選び、肝実質細胞、クッパー細胞、、血管(類洞)内皮細胞・膵β細胞を筆頭とする各種細胞の選択的な認識と接着を可能とする高分子ミセル(超構造体)とそれをコートしたナノ粒子への創製を通じてこれらの分離・培養・活性化・機能制御・細胞治療の基礎の確立を目指した。まず、糖質高分子合成・有機合成のベースに立って、スーパーバイオミメティック高分子ミセルを設計し、前述の各種細胞を対象とした標的指向性特異的認識性等を評価した。様々な糖鎖高分子を合成し、各細胞との相互作用をフローサイトメトリーやアタッチメントアッセイ法で検討した。例えば、肝実質細胞のアシアロ糖タンパク質(ASGP)レセプター(R)を対象としたバイオミメティック糖質高分子(PVLA)の基本設計戦略は確立済みであり、"生体に学び生体をを超える"のスローガンの下にそのスーパーバイオミメティックス化を展開した。ASGP-Rは肝細胞特異的で、ガラクトース残基を特異的に認識することが知られている。ASGP-Rは二種類のマウス肝レクチンサブユニット(MHL-1とMHL-2)からなるhetero-oligomerである。そこでMHL-1とMHL-2の両サブユニットの糖鎖認識における役割に着目し、両サブユニットのcDNAを導入した哺乳類動物細胞であるCHO-K1細胞を調製し、PVLAとの相互作用を解析した。その結果、マウス肝レクチンの二種類のサブユニットはそれぞれ単独でもPVLAを認識して細胞内に取り込むことが判明した。次にb-galactoseから成る分子多糖であり肝実質細胞に特異的に取り込まれることが知られているアラビノガラクタン(AG)とPLLのcopolymerを合成し、その細胞特異的DNAキャリヤーとしての評価を行った。また、ヒアルロン酸オリゴマーを側鎖に導入したポリリジンがラットに静注後、すみやかに肝類洞内皮細胞にターゲティングすることを見出した。さらに糖鎖の関係する新たな接着レセプターや、細胞表面の種々のグルコーストランスポーター、糖転移酵素に認識される糖鎖に着目し、種々の非実質細胞に対する特異的認識を誘導するバイオミメティック高分子や、アゴニスト(アンタゴニスト)モノマーとの共重合によるスーパーバイオミメティック糖質高分子設計した。赤血球や膵臓β細胞との特異的認識を評価した。
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